中国メディア・今日頭条は25日、「日本人は海鮮が好きなのにどうして衛生上の問題が起こらないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、海産物を好んで食べる人が多い日本において、食中毒などの問題がほとんど発生しない理由について「彼らの細かい部分への配慮がある」としたうえで、3つの面から説明した。

 まず1つめは、法律によって不衛生な環境をしっかりとシャットアウトすることだとし、日本では戦後間もない1947年に食品衛生法が出され、2003年には食品安全基本法へと強化されたと紹介。同基本法では市場における食品、調味料の加工、製造、使用、保管、運搬、陳列などあらゆるセクションにおいて清潔、衛生を守ることが求められており、水産品では保存方式、保存方法、保存期間などについて極めて厳しい規定が設けられているとした。そして、規定に違反をすれば営業停止を命じられるうえ、相応の民事責任を負うことになると伝えている。

 2つめは、生産、加工の流れの中で根源の部分から品質をコントロールすることとした。日本の生鮮市場では処理の場所はもちろんのこと、処理の過程も非常に清潔であるとし、魚をさばく際に内臓などの不要な部分は水を流しながら取り除くことで、とてもきれいな切り身を消費者に提供すると説明。この過程は市場だけでなく、スーパーの鮮魚売り場でも同じだとした。

 そして、3つめは、顧客との間の信頼関係を築くこととし、寿司店をはじめとする多くの飲食店にてオープンキッチンの方式が採用されており、調理の過程を消費者に見てもらうことで、店の衛生状況を知ってもらい、信頼関係を作っているのだと説明した。

 記事は、衛生面での「穴」を可能な限りふさいだうえで、行政がさらに厳しく監督管理を行い、違反した場合には法的にも社会的にも厳しいペナルティが課せられるからこそ、日本では「生もの」をたくさん扱っていても食中毒などの衛生にかかわる大きな問題が起きにくい状況が確保されているのだと評している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

どうして日本ではこれだけ海鮮を食べるのに、ほとんど食中毒が出ないのか=中国メディア