娘に対する母の思いを描いた漫画「私は娘を尊敬している。」がSNS上で話題となっています。自分の気持ちを正直に表現し、嫌なことは嫌だとはっきり言う1歳の娘。チャレンジ精神やユーモアもあり、母は自分の娘に“憧れ”を抱いており…という内容で「その目線がすてき」「何だか泣けました」「子どもからいろいろなことを学びますね」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

教えているつもりが教わっている

 この漫画を描いたのは、会社員のささくれあ(ペンネーム)さんです。インスタグラムでは、1歳の娘の育児漫画を発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

ささくれあさん「妊娠中から文字で妊娠・成長の記録をつけていたのですが、娘の成長に伴い文章では表現しきれないことが増えてきたので、絵日記に移行していきました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

ささくれあさん「子育ては、教えているつもりが教えられることが多いなと気付いたのがきっかけです。いつか子育てを振り返ったとき、『(娘が)1歳のとき、ママは娘の性格がすてきだと思ったんだよ』と伝えたくて描きました」

Q.子どもならではの、わがままだと思ってしまいがちな行動をポジティブに捉えられるようになったのは、なぜですか。

ささくれあさん「1歳半を過ぎた頃から、言葉や態度で娘の“性格”が垣間見えるようになって、娘は私とは違う性格だな、私が憧れているタイプの性格だなと気付きました。そこからは、娘の行動が新鮮に映って、『そういう返しもあるのね!』と面白くなったように思います」

Q.娘さんを「尊敬する人」として見ることで、自分自身の行動や考えに変化はあったのでしょうか。

ささくれあさん「娘を“一人の人”として尊重しようと思うようになりました。私には私の都合があるように、娘にも娘なりに都合があるのだろうと思うので、意見が割れたときは可能な範囲で、人生の先輩である私が譲っています(笑)」

Q.これから成長していく娘さんを、どのように見守りたいと思われますか。

ささくれあさん「子の成長は親にとっても大きな変化だと思うのですが、その変化を受け止めて、いつも『今の娘が大好きだよ』と伝えていければいいなと思います」

Q.他に、娘さんの行動から学んだというエピソードがあれば教えてください。

ささくれあさん「自分で自分の機嫌が取れるところですね。失敗したり、叱られたりしたときでも、落ち込みはするもののスッと切り替える瞬間があります。うらやましいです(笑)」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

ささくれあさん「小さなお子さんがいるママから『私も子どもの素直さにハッとした経験がある!』と共感していただきました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

ささくれあさん「老後に夫と笑って読み返せるような、娘のおかしくて大変で、かわいいエピソードを残していきたいです」

オトナンサー編集部

漫画「私は娘を尊敬している。」のカット=ささくれあ(sasa_clare)さん提供