第42回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞や第22回ファンタジア国際映画祭今敏賞(ベストアニメーション賞)など、国内外で高い評価を集めた『ペンギン・ハイウェイ』(18)のスタジオコロリドの長編アニメ映画第2弾となる『泣きたい私は猫をかぶる』が6月5日(金)に公開されることが決定。このたび特報映像&ティザービジュアル、キャスト・スタッフ情報が一挙に解禁された。

【写真を見る】志田未来が奔放な少女“ムゲ”とネコの“太郎”の感情を演じ分ける!

愛知県常滑市を舞台に繰り広げられる本作の主人公は、クラスメイトから「ムゲ(無限大謎人間)」というあだ名で呼ばれている自由奔放でちょっと変わった中学2年生の笹木美代。彼女は熱烈に想いを寄せるクラスメイトの日之出賢人に毎日果敢にアタックを続けるがまったく相手にされない。それでもめげずにアピールし続ける彼女には、誰にも言えない秘密があった。それは、大好きな日之出にネコになって会いにいくこと。しかし、ネコとして長く過ごすほど、いつしかネコと人間の境界が曖昧になっていくことに…。

主人公のムゲ役を演じるのは、子役時代から数多くの話題作に出演し、『借りぐらしのアリエッティ』(10)や『風立ちぬ(13)などで声優としての実力も折り紙付きの志田未来。そしてもう1人の主人公である日之出賢人役には爆発的な人気を誇る「鬼滅の刃」の竈門炭治郎役や「東京喰種トーキョーグール」の金木研/佐々木琲世役で知られる花江夏樹

また「美少女戦士セーラームーン」シリーズや「ケロロ軍曹」シリーズなどを手掛けた日本アニメ界の重鎮である佐藤順一監督と、『千と千尋の神隠し』(01)や『心が叫びたがってるんだ。』(15)に携わった柴山智隆がダブル監督を務め、脚本は「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」や『空の青さを知る人よ』(19)の岡田麿里が担当。

このたび解禁された特報映像では、とあることからネコに変身できる不思議なお面を手にしたムゲが、ネコになって日之出に会いにいく姿が映しだされ、ちょっぴり不思議で愛おしい本作の世界観の一端が垣間見える仕上がりに。そしてティザービジュアルではネコお面を片手に切なげな表情を浮かべるムゲの姿が。はたして“魔法のような時間”の先に、ムゲと日之出にどんな運命が待ち受けているのか。公開まで期待はふくらむばかりだ。

<キャスト・スタッフ コメント>

志田未来(笹木美代役)

「今回、ムゲ役をやらせていただけると聞いて、びっくりしました。さらに花江さんとご一緒させていただけるということで、すごくプレッシャーも感じましたが、本当に嬉しかったです。(ムゲは)本当に明るくて、まっすぐな女の子だなと思いました。今時珍しいくらい自分の気持ちを素直に出す子なので、観ていてすごく気持ちのいい子です。

ただ、周囲からの愛に気づけていない幼い部分があったり、学校などで見せる外の顔と自分の部屋にいる時に見せ る内の顔にギャップも見られます。そんなムゲの全てが魅力的に描かれていると思いました。この作品は、一歩踏み出す勇気をあたえてくれる作品になっていると思います。ムゲが猫になった姿もとっても可愛いらしいので、 是非楽しみにしていてください」

花江夏樹(日之出賢人役)

「すごく雰囲気がいい作品というか、日常をきりとっているんですけど、すごくファンタジーがあって、そこの絶妙な感じがすごく素敵な作品だなと思いました。たくさんネコが出てくるのですが、僕もネコがめちゃくちゃ好きなので、これは運命的な作品かなと思いました。すごく演じられるのが楽しみでしたし、志田さんとこうして共演させていただけたのもすごく光栄だなと思いました。

日之出は思っていることを前面に出せない男の子で、将来の夢とかこれから先の未来をどう進んでいくか、まだ決めかねている。中学生らしいといえばらしいのですが、ムゲから日之出に向けられた気持ちに、なかなか気づいてあげられなかったりとか。そういう思春期真っただ中の、男の子だなと、思います。そこが彼の良さでもあるのですが、そこからどう気持ちが変わっていくかとか、意思がだんだんかわっていって、一人の少年から青年の気持ちに移りかわっていくところが、魅力的だなと思います。

この作品には、コミュニケーションをとるときに、あと一言言えたらどれだけ楽になれるかという、誰にでもある気持ちやメッセージが込められています。日常をきりとったきれいな映像の中で、ネコの世界に行ったり、ネコになってしまったりという現実離れしたファンタジーの要素も加わったすごく魅力的な作品なので、是非楽しみにしていてください」

佐藤順一(監督)

「もしネコだったらもっと楽に生きられるかもしれない。まわりにあわせて自分の心にふたをしたり元気なふりをしたり、笑顔をはりつけたりしなくていいから。うまくやれなくて波立つ心を絶えず隠して陽気にふるまう少女を志田未来さん、波立つ心を自ら押さえつける少年を花江夏樹さんが、自然さとヒリヒリした痛みが同居する二人を鮮やかに演じてくれました」

●柴山智隆(監督)

「『ムゲと日之出とネコたちを、煙突の立ち並ぶこの街にありありと描きたい。まだ見ぬ“となりの世界“も』佐藤監督をはじめ、信頼できるスタッフと試行錯誤しながら少しずつ積み上げていく作業は面白く、スリリングな毎日でした。ムゲたちが生きる世界と時間を少しでも身近に感じていただけたら嬉しいです」

岡田麿里(脚本)

「佐藤監督の匠の技と、柴山監督の作品への深い愛情、スタッフひとりひとりの日々の情熱により、どこか懐かしい作品が生まれました。主人公のムゲというあだ名は、無限大謎人間の略です。謎の多い状況のなか、謎と思われているムゲの成長を、劇場でご覧いただけたら幸いです」(Movie Walker・文/久保田 和馬)

『泣きたい私は猫をかぶる』の特報&キャスト・スタッフ情報が解禁!