中国メディア・東方網は27日、「新型ウイルスが襲来している今、日本人の食事方法がわれわれに与える啓示とは」とする記事を掲載した。

 記事は、中国のある大学教授が以前に友人と日本旅行をした際に、旅館で出された料理が1人分ずつ分けられていたことに感銘を覚え、大いに賞賛したというエピソードを紹介。1人1人別々に盛り付ける日本の食事スタイルは非常に良好な習慣であり、「特にウイルス感染が拡大している特殊な時期において最も顕著なメリットが、衛生的な面なのだ」と交差感染を防ぐのに大いに役立つと伝えている。

 また、銘々に配膳することは1人分の量が決められることから浪費や食べ過ぎを抑制するという別の効果も持っていると説明した。

 一方で、このような食事の方法は実は日本で生まれたものではなく、古代中国で行われていたものなのだと解説。遣唐使の時代に日本に入り、韓国とともに現在に至るまで自国の食文化として伝承されてきたが、他民族との融合を頻繁に繰り返した中国大陸では徐々に大皿料理を取り分ける文化に変わっていき、現代の中国人にとっては大皿料理が当たり前になっていると紹介した。

 大きな衛生問題が発生するたびに公衆衛生の重要さが指摘され、衛生を守るための新たな習慣が生まれていく。中国で発生した今回の新型コロナウイルス関連肺炎の拡大は、中国社会の衛生観念がさらに高まる1つのきっかけになることだろう。もちろんそれ以前に、感染拡大を最小限に食い止めることが必要だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

新型肺炎が流行している今こそ学ぶべき「日本式食事作法」=中国メディア