清宮、吉田輝星は「ウラヤマシイ!」と思っているのでは?北海道日本ハムファイターズが春季キャンプの一、二軍の振り分けを発表した。「ひょっとしたら?」の期待もあったが、即戦力の呼び声も高いドラフト1位ルーキー河野竜生も二軍スタートとなった。日本ハムは基本的に「新人は慣れるまで二軍」というスタンスだ。

「5位に沈んだチームを立て直すため、昨秋のドラフト会議では、社会人、大学生中心の指名となりました。河野はケガさえなければ、開幕ローテーション入りさせると思われます」(スポーツ紙記者)

 事情は異なるが、清宮、吉田の“元ドラフト1位”も二軍スタートとなった。開幕一軍が約束されているような扱いは、うらやましいはず。しかし、清宮、吉田が河野に嫉妬を抱くであろう理由はほかにあった。河野を始め、今年の新人7選手は“オトナ扱いのフリー”となったのだ。

「育成を含め、新人10人中9人が社会人、大学生です。大谷翔平が入団した2013年以降、日本ハムは外出する際にいろいろと申告をしなければならない規則になっていました。どこに行くのか、誰と一緒で、誰と会うのかなど…」(球界関係者)

 それが、今年の新人については、ほとんど20歳を過ぎたオトナばかりだから、その必要はないと判断したのだという。3位の上野響平は高卒ルーキーだが、「一人だけ」はかわいそうなので同じくオトナ扱いすることになったそうだ。

「もともと、『外出の申告制』は、大谷が入団してきた時に設けたルールなんです。その後、清宮、吉田とビッグネームの新人が続いたので『申告制』もなくなりませんでした」(前出・球界関係者)

 3年目を迎える清宮だが、故障・手術明けとはいえ、二軍スタートを屈辱に感じている。特に吉田に関しては、「体がひと回り大きくなった。オフの間、かなり走り込んでいるはず」(前出・スポーツ紙記者)とのこと。年上だが、後輩となる彼らのオトナ扱いを発奮材料にすれば、2年目の躍進も期待できそうだが…。

「吉田は昨年6月にプロ初勝利を挙げました。でも、二軍で1勝も挙げていないのに一軍昇格となり、初登板初先発で勝ち投手になったので、周囲からの嫉妬はありましたね」(前出・関係者)

 この時点から、吉田は「見返してやる」の気持ちを持ったそうだ。こうして見てくると、今回の新人選手のオトナ扱いは、清宮、吉田らを奮起させるための球団の作戦かもしれない。

(スポーツライター・飯山満)

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