1月31日にはイタリア入りも報じられたが、最終的にはチェルシー残留が決定

 チェルシーフランス代表FWオリビエ・ジルーは、冬の移籍市場の最終日になった現地時間31日にイタリア入りして移籍を目指していたが、結局どのクラブとも妥結せずにロンドンに戻ることになった。イタリア紙「コリエレ・デロ・スポルト」は、「ランパードの拒否権」として、フランク・ランパード監督が最終的に「ノー」の判断をしたと報じている。

 ジルーは冬の移籍市場において、イタリアセリエAの強豪インテルが獲得に乗り出していると報じられていた。アントニオ・コンテ監督はチェルシーを率いたこともあり、個人的な条件ではインテルと合意したともされたが、クラブ間交渉は長引いた。

 そうしたなかで、最終盤には現在3位のラツィオも獲得に乗り出す事態に。そのため、ジルーはクラブ間交渉が整った時点でメディカルチェックや正式契約のサインをできるように、31日時点でイタリアに入っていたという。

 しかし、そうした全ての取引は現在チェルシーを率いるランパード監督によって拒否されたようだ。同紙では「ランパードの拒否権が取引を爆発させた」として、最終的な判断は現場の責任者が下したとレポートしている。

 一方で、インテルはすでにジルーと7月の時点で移籍金ゼロの加入をするという密約を交わしたとも報じられている。しかし、ジルーは今夏の欧州選手権(EURO)出場を見据えており、フランス代表のディディエ・デシャン監督が「出場機会の得られるクラブにいるべき」という言葉も発していただけに、イタリア入りした1日は痛恨の“空振り”となってしまったようだ。(Football ZONE web編集部)

最終的に移籍が実現しなかったチェルシーFWジル―【写真:Getty Images】