渡辺浩弐さん(一番右)が司会を務めた『いくぜ! 星海社』の放送風景 作家の渡辺浩弐さん(写真一番右)は2011年5月20日、同氏の名作『1999年ゲームキッズ』を、出版社の星海社が運営するサイト『最前線』で復活させることを発表した。これは同日にニコニコ動画で放送された『いくぜ! 星海社』の番組内で、司会の渡辺さん自らが明らかにしたもの。星海社は、DRMデジタル著作権管理)フリーでの作品配信や朗読のユーストリーム中継、ユニーク文学賞を設立しての新人発掘など、挑戦的な試みを続ける出版社。『いくぜ! 星海社』はその星海社をフィーチャーした番組で、放送中には『ゲームキッズ』復活のほか、文芸ファン注目の発言が次々に飛び出した。

 『1999年ゲームキッズ』は1993年より『ファミ通』に連載されていた、携帯電話インターネットなど当時注目されていたデジタル・科学技術を題材にした連作オムニバス小説。『世にも奇妙な物語』のエピソード原案にされるなど、広く人気を博した作品である。渡辺さんは「『ゲームキッズ』をやるには一番ビビッドな場所だと思う」と『最前線』で自らの作品を配信する意義を語り、新作はもちろん、過去作も表現をリビルド(修正・再構築)して再発表することを予告。視聴者を喜ばせた。
 
 さらに番組内では、ゲストとして登場した作家の佐藤友哉さん(写真一番左)も星海社で自らの新作を発表することを宣言。『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』や『灰色のダイエットコカコーラ』などの作品を残してきた佐藤さんのデビュー10周年、そして星海社の設立1周年を記念する小説として、7月上旬に詳細を発表するとのことだ。

 また、星海社副社長兼編集者太田克史さん(写真右から2番目)も、同氏が編集長を務める文芸雑誌『ファウスト』(講談社)の最新号を、お盆までには刊行すると発言。現在『ファウスト』の制作は急ピッチで進んでいるといい、綾辻行人さん、法月綸太郎さん(佐藤友哉との対談にて)などの寄稿者陣の一部を発表した。番組内ではそのほかにも、星海社が発掘した新人作家たちの新作情報など重大な情報が何気ない一言から明かされ、文芸ファンには注目ポイントが盛りだくさんの放送となった。

◇関連サイト
・最前線 - 星海社の運営する作品配信サイト
http://sai-zen-sen.jp/
・[ニコニコ生放送]渡辺浩弐さんの『ゲームキッズ』復活発表から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv49763189?ref=news#01:02:00

村井克成

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