新しい8代目ゴルフ
フォルクスワーゲンの、新しい8代目ゴルフのオーダー受付が、イギリスで始まった。価格は2万3875ポンド(341万円)から。
はじめに提供される、エントリーモデルのライフ仕様には、16インチアルミホイール、オートマティックLEDヘッドライト、フロント/リアパーキングセンサー、アンビエントライトが、キーレススタート、10.25インチのメーターパネル・ディスプレイ、サテライトナビゲーションを備えた10.0インチのタッチスクリーン・インフォテイメントシステムなどの、標準キットが付属している。
ワイヤレス・フォンチャージャー、Wi-Fiホットスポット、ウィー・コネクト・プラスの3年間のサブスクリプションも含まれる。
将来的には、「Car2X」テクノロジーにより、交通インフラからの信号を受けたり、周辺のクルマと「通信」できるようになる。
スタイル仕様には、17インチアルミホイール、アダプティブLED「プラス」ヘッドライト、アップグレードされたシートとインテリア、追加のアンビエントライト、ウッドインサート、3ゾーンエアコンディショナーが備えられている。
130psの4気筒1.5 TSIガソリンエンジンと、電動モーターと合わせて21km/hを達成する、ベーシックモデルの価格は2万3875ポンド(341万円)から。
150psバージョンは600ポンド(8万6000円)追加、115psディーゼルは24,875ポンド(416万円)から入手できる。
スタイル仕様は、同じエンジンで2万5470ポンド(364万円)からとなるが、2万9170ポンド(416万円)から150psのダイレクトシフトギアボックス(DSG)がついたディーゼルでも提供される。
今後数ヶ月の間に発売が予定されているエンジンのバリエーションには、1.0L 3気筒ガソリンターボと、マイルドハイブリッド1.0L、1.5Lガソリンが含まれる。
スポーティなRラインは、2020年後半にホットなGTE、GTI、GTD、およびRモデルの発売を前に、登場する予定となっている。
新しいEVハッチバックID.3の発表に集中させるため、当初予定されていたフランクフルト・モーターショーでの新しいゴルフの発表は延期され、後日VWのヴォルフスブルク本社で発表されている。
ID.3は、フォルクスワーゲンの次世代を代表するモデルと位置づけられているが、中期的には新しいゴルフによって販売が減少する可能性がある。
そのため、VWのデザインボスであるクラウス・ビショフは、新しいゴルフを「現在のボリュームセグメント内で、何が可能なのか」を表す「現在の指標」と呼んでいる。
エンジンとパワートレイン
1974年に最初に発売され、その後3500万台以上が販売されたロングラン・ファミリーカーの最新バージョンは、新しいマイルドハイブリッド・エンジンオプションと多数の新しいデジタルテクノロジーが搭載される。5ドアのみの提供だ。
ゴルフのエンジンラインナップには、3つの新しい48Vマイルドハイブリッドと、改良されたGTEバッジ付きプラグインハイブリッドが含まれる。
エントリーレベルの1.0L 3気筒TSIガソリンエンジンは90psと110ps、1.5L 4気筒TFSIは130psと150psの2つの出力が設定されている。
すべてマニュアルギアボックスが組み合わされる。
イギリスで販売される唯一のディーゼルは、2.0LのTDIで、出力は115ps、マニュアルとオートマティックが選べる。
eTSIバッジ付きの、マイルドハイブリッドエンジンは、48Vバッテリーにリンクされ、7速ダイレクトシフトギアボックス(DSG)に直接取り付けられた48Vベルトスターター/ジェネレーターを使用する。
110ps、130ps、および150psの出力を備えたeTSIユニットは、エンジンをオフにした状態でのコースティングを可能にすることで燃料消費を約10%削減し、エレクトリック・ブーストにより加速性能が高まると、VWは述べている。
発売時点で最もパワフルなゴルフは、241LのTTEガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせて244psを発揮する、GTEプラグインハイブリッドだ。
バッテリー容量は13kWh、現行GTEよりもキャパシティーが50%増えるという。
一部の市場では、パワーの小さい204psプラグインハイブリッドが、ヨーロッパではTGI天然ガスモデルが提供される。
eゴルフの次期型の開発は、ID.3の登場によってなくなったようだ。
8代目ゴルフは、VWグループの最新のMQBプラットフォームを採用する。
サイズは現行とほとんど変わらず、全長4284mm、全幅1789mm、高さ1456mm、ホイールベースは2636mm。
マクファーソン・ストラット・フロントサスペンションとマルチリンク・リアサスペンションを、フィードバックを強化するためにより直接的な比率で再加工されたアダプティブ・ダンピング・コントロールシステムと、ステアリングと組み合わせている。
スタイリングとインテリア
新しいモデルのスタイリングは、ゴルフらしさをしっかりと引き継いでいるが、フロントエンドは新しいライトのデザインで刷新され、ID.3同様の機能を搭載している。
サイドビューは、より輪郭のあるCピラーにフォーカスして調整されていて、バックには隆起した新しいリアバンパー、VWロゴの下にゴルフの名前が記されている。
インテリアは、大幅に刷新されている。
ダッシュボードは、イギリスでは10インチのインフォテインメント・タッチスクリーンが標準で装備されている。
これは、標準の10.25インチのデジタルコックピット・ディスプレイとオプションのウインドスクリーン・ヘッドアップディスプレイとペアになっている。
エアコンディショナーとインフォテイメントのボリュームは、タッチスクリーンの下にある「スライダー」を使用して調整できる。
オプションのサンルーフを操作するために同様のシステムがルーフコンソールに取り付けられている。
VWのMIB3インフォテインメントシステムの最新バージョンも備えている。
これは、タッチとヴォイスの両方のコントロールが使用可能で、Amazonアレクサにも対応している。
eSIMを介してインターネットに常時接続されており、オンラインの音楽ストリーミング、交通情報、ショッピングが利用可能。
コントロールのボタン類の配置が見直され、ステアリングホイールとダッシュボードの周辺にまとめられている。
露出の少ないエアベント、「テーブル」のようにデザインされたダッシュボード上部、ラインを強調するアンビエントライトによって、クリーンで広々としたインテリアとなっている。
テクニカルな部分のアップグレード
VWは、新しいゴルフのテクニカルな部分のアップグレードに力を入れており、デジタルシステムをより高いレベルに引き上げることを目指している。
その1つであるトラベルアシストは、アダプティブ・クルーズコントロールとレーンアシストを組み合わせて、209km/hまでの「アシストドライビング」を可能にする。
新しいゴルフは、EUの統一規格に基づいたCar2Xテクノロジーを採用した、最初のVWモデルでもある。
Car2Xは、クルマやセンサーを備えたさまざまなインフラ・ストラクチャからの情報を利用して、交通量と状況に基づいてデータを生成する。
ゴルフには、対向車に自動的にブレーキをかけることができるシステム、フロントアシストが装備されている。
LED照明は標準装備されており、VWのトップスペックであるIQライトシステムをオプションで選ぶこともできる。
マトリックスLEDヘッドライトは、対向車のために明るさを落としたり、交通標識からの反射を減らしたり、カーブ走行時や天候に合わせてライトを調整するシステムで、ダイナミックターン・インディケーター機能も付いている。
eSIMによって、無線でクルマとインフォテインメントシステムのソフトウェアを更新することができる。
メディアストリーミング、オンラインルート計算、車両ステータス、運転データ、オンライン地図の更新、GTEの場合は課金情報などの幅広いサービスを提供する、VWのウィー・コネクト・プラスの3年間のサブスクリプションが、イギリスのユーザーに提供される。
また、「イン・カー・ショップ」からアドオンをダウンロードすることもできる。
VWは、ゴルフをスマートフォンで操作できるモバイルキーシステムを開発した。
これはまだ提供されていないが、後日イギリスでも導入される可能性がある。
アップグレードにより、アダプティブ・クルーズコントロール、ライトアシスト、Wi-Fiホットスポットなどの機能を、購入後に有効にすることもできる。
今年の後半には、GTIとGTDモデルの発売が予定されている。
GTIには現行モデルと同じ、最高出力245psの2.0Lターボガソリンエンジンの更新版が搭載される。
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