アカデミー賞授賞式を目前に控えた現地時間8日、第40回ゴールデンラズベリー賞、通称“ラジー賞”候補が発表された。その年のワースト(最低)作品やワースト俳優を決める、セレブにとって大変“不名誉”な同授賞式、今年はテイラー・スウィフトも出演した実写版『キャッツ』が7部門で計9ノミネートという“偉業”をやってのけた。

全米各地、そして20以上の国から集められた1071人のメンバーにより投票されるゴールデンラズベリー賞ラジー賞)。その年のワースト作品やワースト俳優らを決める同賞は、俳優をはじめ映画製作に携わる人々が「もっとも受賞したくない」不名誉な賞として知られる。毎年栄えあるアカデミー賞授賞式の前日に受賞者が発表されるが、今年はスケジュールの関係でその前夜に各部門の候補が発表された。

「ワースト作品賞」をはじめ「ワースト監督賞」「ワースト主演女優賞」「ワースト助演女優賞」「ワースト助演男優賞」など7部門計9ノミネートと大変不名誉な結果となったのは、テイラー・スウィフトも出演し話題を呼んだ実写版『キャッツ』だ。白猫ヴィクトリア役で映画初出演を果たした英国ロイヤルバレエ団のプリンシパル・ダンサーフランチェスカ・ヘイワードや英出身の大御所女優ジュディ・デンチ、同じく英出身のジェームズ・コーデンらがそれぞれノミネートされている。

また昨年12月に、大きすぎる股間の膨らみがくっきり写った水着姿を公開したものの「コミュニティー・ガイドラインに反する」との理由でInstagram側から一方的に画像を削除され腹を立てていたジェイソン・デルーロだが、CG技術を駆使したボディースーツで自慢のシンボル不自然なまでに“デジタル去勢”(CGI-Neutered)されてしまった彼の残念な「股間」が作品のなかで“最悪の組み合わせ”とされる「ワーストスクリーンコンボ賞」にノミネートされている事実も特筆すべきであろう。

昨年のクリスマス前に公開された実写版『キャッツ』はそのトレーラーが7月に公開されたが、その時点で“デジタル・ファー・テクノロジー”なるCG技術を駆使して完成した奇妙な“猫人間”が「不気味すぎる」「トラウマになりそう」「素っ裸に見えて目のやり場に困る」と大バッシングを浴びていた。ラジー賞”の公式Instagramも

実写版『キャッツ』のトレーラーが公開になりましたが、猫達の“威嚇”にネットは騒然としています!」
「クリスマスはぜひ猫用トイレに飛び乗って、彼らの“お祭り騒ぎ”をチェックしてみることをお勧めします―“ラジー賞”イチオシ、間違いなしです!」

と皮肉たっぷりに“絶賛”していたが、実写版『キャッツ』は彼らの予想通り、計9つのノミネートという“偉業”を達成した。

シルヴェスター・スタローンの『ランボー』シリーズ5作目となった『Rambo: Last Blood(原題)』と、ラジー賞の常連タイラーペリーの『A Madea Family Funeral(原題)』は、ともに「ワースト作品賞」「ワースト助演女優賞」「ワーストスクリーンコンボ賞」など計8つのノミネートで『キャッツ』の後に続いている。

ワースト主演男優賞にはジェームズ・フランコジョン・トラボルタが、またワースト主演女優賞にはヒラリー・ダフアン・ハサウェイらがノミネートされており、ユーモアや自虐にあふれたセレブ達のスピーチも同授賞式の見どころになることだろう。

ちなみにゴールデンラズベリー賞は通常、アカデミー賞授賞式前夜に開催されるのだが、今年は同授賞式が2月9日と早いことからスケジュールを調整する必要が生じ、開催日時を例年よりも遅らせることが発表されていた。

なおラジー賞でただ1つ、ポジティブな賞として知られる名誉挽回賞には、映画『ハスラーズ』できわどい衣装をまとい本物のストリッパーも顔負けの演技が高く評価されたジェニファー・ロペスをはじめ、『ルディ・レイ・ムーア(原題:Dolemite is My Name)』のエディ・マーフィや『アンカット・ダイヤモンド(原題:Uncut Gems)』のアダム・サンドラー、『ジョン・ウィック:パラベラム(原題:John Wick: Chapter 3 – Parabellum)」』『トイ・ストーリー4』のキアヌ・リーブス、『アラジン』のウィル・スミスがそれぞれノミネートされている。

画像は『Cats the Movie 2019年12月18日付Instagram「M E M O R I E S from the #CatsMovie world premiere.」』『The Razzies 2020年2月6日付Instagram「#razzienominees in before #iowacaucusresults Saturday, February 8th!」、2019年7月19日付Instagram「The #catsmovie trailer has dropped and the internet is hissing back!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma

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