「仕事、楽しいですか?」
先日、初対面の人との飲み会で唐突に聞かれました。
「いきなりだな」と思いながら、私が答えたのは「楽しいですね」でした。
スっと出てきた言葉に、イライラすることが増えて酒量が増加中にもかかわらず、仕事自体は楽しいと思っている自分の矛盾を感じながら飲んだわけです。
しかし、私は「仕事大好き! 楽しい!」という仕事大好き人間ではないですし、特別にキラキラした職種で自己実現をしているわけでもありません。
今回は「仕事が楽しい」と感じる理由の深掘りと、仕事が楽しくなる方法について考えてみたいと思います。
■仕事が楽しい人は少数派。仕事が楽しい人は何が違う?
仕事が楽しいと感じる人はどのくらいいるのでしょう。また、そう感じる理由とは?
「仕事が楽しい」と感じる人にはある共通点があるようです。
◇仕事が楽しい人の割合
仕事が楽しい人の割合はどの程度か確認すると「日本は仕事に“やりがい”を感じる人が世界最下位」というニュースが目につきます。
2014年のLinkdinの調査、及び2016年のIndeedの調査では、どちらも仕事のやりがいを感じている人の割合が最低ランクでした。
2016年のマイナビニュースのアンケート結果では以下のような回答になっており、高いとは言い難いです。
Q.仕事は楽しいですか?
・はい( 51.8%)
・いいえ( 48.2%)
※対象マイナビニュース会員のうち男女300名
https://news.mynavi.jp/article/20160817-a020/
というわけで、日本における「仕事が楽しい人」の割合は高くはないようです。
◇仕事が楽しい理由とは
日本では少数派の意見「仕事が楽しい」。
この「仕事が楽しい」には大きく2パターンあると考えています。
1. 好きな仕事、得意な仕事についていて、仕事自体が楽しい
2. 裁量権があり自由に動けるので、結果として仕事が楽しい
世の中の「仕事が楽しい!」は前者にフォーカスがあたりがちかなと思いますが、私は完全に後者です。
「労働」という庶民が逃れられない枷を負った中で、なぜ自分が楽しいと思うか? といえば「ある程度自分でやっていけるから」に他なりません。
前者と後者を意識しながら、仕事が楽しい理由を見てみましょう。
☆(1)好きであこがれていた仕事をしている
自分がずっとあこがれていた仕事についている、とにかくやりがいがあるなど、仕事そのものがとにかく「好き」な人は、「仕事が楽しい」と言います。
私の観測範囲では、メディア系の職種についている人はこの傾向が強いです。
☆(2)自分の得意・興味分野がそのまま仕事になった
(1)にも通じますが、より“得意”が仕事になっているパターンです。
プログラミングが得意でエンジニアになった、会計に興味があり勉強しつづけた結果会計士になった……など、「手に職」と言われる仕事についているパターンです。
☆(3)仕事によって得られる達成感が好き
仕事を通じて「役立っている」と感じられたり、目標を達成したときに高揚感を覚えたりするなど、仕事を通じて得られる満足度によって仕事を楽しいと判断している場合です。
多くは「大変なときはあるけども、仕事の〇〇が楽しい」など、条件付きの表現をすることが多いです。
☆(4)仕事を通して得られる人脈や成長にやりがいを感じる
「仕事」を媒介にして自分の人生を楽しむパターンです。このタイプは仕事自体にも楽しさを感じていることが多いですが、それを他人に広げたり、何かとつなげてより大きな仕事にしたりと、ハブとして活用することに楽しさを見出すタイプが多いです。
快活でアグレッシブな印象を受けます。
◇仕事が楽しい人の共通点
さて、そんな「仕事楽しい!」と感じられる人に共通する特徴にはどんなものがあるでしょうか。
☆(1)ワーカホリック
仕事と遊びの境界線が曖昧になっているため、「寝る間を惜しんで仕事」みたいなことを平気でする人が多いです。
「仕事大好き!」と目を輝かせながら徹夜している人や、つらいといいながら「仕事だから」とどこかウキウキで徹夜する人を見ると、仕事が楽しいんだねと思います。
☆(2)休みを取る時はとっている
会社員と自営業で頻度や長さは違いますが、彼らはワーカホリックで働きながらもどこかで自分の脳や体を休ませる時間をとっています。
これは人によっては長期休暇だったり、昼の15分の仮眠だったりしますが、「必要な休みをとる」ことでモチベーションを維持しているようです。
☆(3)仕事の話が好き
好きなことの話をしたいという欲望は人類共通の願いなので、仕事の話でイキイキする点も特徴です。
仕事で困っていたり、大変な思いをしている時でも、なんだかんだ仕事の話をするのは楽しそう……などが「仕事がつらい」人との明確な違いです。
■仕事を楽しいと思うには?
仕事を楽しいと思うには、先に触れたように「1.好きな仕事につくか」「2.好きだと思える仕事の仕方をするか」の2つの方法があります。
◇今の仕事を楽しいと思う方法
まずは、手っ取り早く今の仕事を楽しいと思う方法をお伝えします。
☆(1)知識をつける、できる範囲を広げる
「できることは楽しい、できないことはつまらない」はすべてに共通することです。
今の仕事を楽しくするには「できるようになればいい」というマッチョな方法です。
☆(2)得意領域を見つける
「自分が当然にできていることは得意だと認知すると仕事が楽しくなる」もあるあるです。
なので自分が何がいい感じか? を再整理すると、楽しくなるきっかけをつかめます。
☆(3)「つらくない・不満がないならOK」とハードルを下げる
「仕事が楽しい=三度の飯よりこれが好き」と、ハードルを上げすぎるのはよくないです。
「仕事がつらい」という人が多数いることを考えれば、不満がない=楽しい仕事と判断軸を下げてしまえばいいのです。
◇楽しい仕事を見つける方法
上記のようなことを試みても、現職を楽しいと思えない人も多いはず。そんなときは「楽しい仕事」に異動・転職するのもひとつの手です。
ただ、自分にとっての「楽しい仕事」を見つけられるか? は自分が何を「楽しいか」を分析する必要があります。
☆(1)自分のストレス要因を分析する
長期で見ると「楽しい仕事=ストレスなくやれるもの」になります。なので、自分が「やだ」と思うこととはなんなのか? を把握しましょう。
☆(2)自分の得意を分析する
楽しいと思う方法と共通ですが、自分が何を得意としているかの自覚がないと「楽しい」仕事にたどり着けません。
☆(3)チャレンジしたいことにチャレンジする
「やってみたいけど、でも」と思っていることにとにかくチャレンジすると、自分が何を「楽しい」と思うかが見えてきます。
「楽しい仕事なんてない」はウソ!
「仕事楽しい!」という人が周囲にめちゃくちゃいる場合を除き、他人の「仕事楽しい」話を聞くのはインターネットや雑誌のインタビューなどに偏ります。
しかし、メディアに載る人は輝いているから載る、もしくは「広告的」なキラキラテンプレートに沿った話になっているので全部そのまま受け止めるのは注意が必要です。
自分の仕事を楽しくする努力と、自分が楽しいと感じる場所に行く努力の双方向を意識すれば「楽しい仕事」をつくることはできます! がんばろう!
(ぱぴこ)
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