ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(公開中)が作品賞、監督賞をはじめ4冠を達成。歴史的快挙に沸いた第92回アカデミー賞授賞式。華やかな式典では受賞結果とともに、セレブたちのきらびやかなファッションもお楽しみのひとつ。松たか子は着物、ビリーアイリッシュは全身シャネル姿で現れるなど、それぞれが個性と美しさを発揮したレッドカーペットのファッションをチェック!

【写真を見る】松たか子が輝くドレスで‟世界のエルサたち”と記念撮影!スターたちのファッションを総チェック<写真18点>

■ 歌唱パフォーマンス組、衣装でも魅了!

日本にとってうれしい話題となったのが、歌曲賞にノミネートされていた『アナと雪の女王2』(19)の日本語吹替版で主人公エルサを演じた松たか子のアカデミー賞への参加。ステージでは、エルサを想起させるキラキラと光るドレス姿で、イディナ・メンゼルをはじめ世界中のエルサと一緒に「イントゥ・ジ・アンノウン」を堂々と熱唱した。アカデミー賞の授賞式で、日本人が歌唱を披露するのは初めてのこと。レッドカーペットで披露した淡いピンクの総絞りの着物姿も美しく、上品なオーラで観客を魅了していた。

第62回グラミー賞で、弱冠18歳にして主要4部門を含む5冠を達成して世界中を驚かせたビリーアイリッシュは、2019年に亡くなった映画人を偲ぶ追悼コーナーでビートルズの「Yesterday」を歌唱。レッドカーペットの衣装には、ダボっとしたシャネルのホワイトスーツをセレクトネオングリーンのヘアにつけた髪飾りやレースのグローブ、キラキラと輝くブローチも、全身シャネルで統一!ブラックに染めたネイルもクールで、時代を象徴するアイコンとしての存在感を十分に発揮していた。

■ スカヨハ、ゴージャスなドレスで美しいデコルテ披露

また『ハリエット』(3月27日公開)で主演女優賞にノミネートされていたシンシア・エリヴォは、アトリエ ヴェルサーチェのホワイトドレス。左胸からウエストへと流れるように施されたシルバーのジュエリー、大きく膨らんだスカート、そこから大胆にのぞいた美脚など、そのすべてがゴージャス感たっぷり。ステージではゴールドのドレスに着替えソウルフルな歌声を響かせていた。

『マリッジ・ストーリー』(19)で主演女優賞、『ジョジョ・ラビット』(公開中)で助演女優賞にダブルノミネートされ、名実ともにハリウッドのトップ女優へと登り詰めたスカーレットヨハンソンは、シルバーゴールドのタイトドレスで美デコルテを思い切り披露。透け感あふれるストリング状のトップスもセクシーで、スカーレットにぴったりの1枚だった。

主演女優賞ノミネート組では、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(3月27日公開)のシアーシャ・ローナンも注目を集めた。身にまとっていたのは、グッチのドレス。ウエストに大きなフリルが付いたトップスは胸元がV字にざっくりとカットされている一方、すみれ色のスカートはふわりと広がるキュートなデザイン。眉上バングのヘアスタイルもかわいらしく、セクシーとキュートさを兼ね備えたスタイルだ。

『スキャンダル』(2月21日公開)で主演女優賞にノミネートされていたシャーリーズ・セロンは、ディオールのオートクチュールドレス。左肩、左脚を見せた勇気ある着こなしは、さすがの一言。見事に主演女優賞に輝いた『ジュディ 虹の彼方に』(3月6日公開)のレニー・ゼルウィガーは、アルマーニプリヴェのスパンコール輝くホワイトドレス。右肩を露出させたアシンメトリーなドレスで、オスカー像を手にした。

■ モノトーンカラーが人気!

今年は、ブラックやホワイトなどモノトーンカラーのドレスが多く目に付いた印象。ルーニーマーラは、ゴシックな雰囲気漂う、アレクサンダーマックイーンのブラックドレスで登場。繊細なレースとティアードをミックスさせた美しいドレスで、キリリとまとめたヘアスタイル、真っ赤なルージュがさらに彼女の個性を引き出していた。

シャネルのブラックドレスを選んだのが、ペネロペ・クルス。胸元に結ばれたリボンとお花、ウエストパールもすばらしいアクセントとなり、たおやかな笑顔を見せていた。マーゴット・ロビーも、技ありのスタイルを見せつけた一人。シンプルながら胸元のアクセサリーが光り、レッドカーペットを歩くと揺れる腕のリボンとシフォンもなんとも美麗。会場の視線を釘付けにしていた。(Movie Walker・文/成田 おり枝)

1年に1度の祭典!スターたちのファッションにも大注目