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公式レストア部門の作

ランボルギーニのレストレーション部門「ランボルギーニ・ポロストリコ」が、希少な「ミウラSVJ」をフランスでお披露目した。

パリで開催されたクラシックカーの祭典「レトロモビル」に登場したのは、シャシーナンバー4860の個体で、4台しか製造されなかったオリジナルのSVJである。

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シャシーナンバー4860、オリジナルのミウラSVJ

レーサーのフーベルト・ハーネ(ドイツにおけるランボの輸入を手がけていた)の依頼により1973年に製造。当初はブラックの外板色にホワイト/ブラックのレザー内装という出で立ちだった。

1977年にハーネがブラックのインテリアはそのまま残して、外装色をシルバーにし、以来その姿を保っている。2000年代初期までドイツ内で所有されていたが、その後日本のコレクターの手にわたり、以後一般向けに姿を現すことはなかった。

ランボの伝統を守る集団

そもそもSVJは「ミウライオタ」にインスピレーションを受けて依頼されたモデルだ。

ランボのテストドライバーとして知られるボブ・ウォレスが、FIA付則J項のツーリングカー/GTカー・カテゴリーミウラをレースに参戦させるために作ったワンオフのあのイオタである。

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レトロモビルのランボルギーニ・ポロストリコ・ブース

今回ポロストリコが手がけたレストア作業では、当時の資料・証言を求めて、アーカイブに保管された文書を徹底的に精査することから始まった。

アーカイブとは、クラシックランボルギーニの保存支援を目的として、資料の保護・管理を地道に続けてきた成果物。こうした苦労もすべて、オリジナルの状態を余すことなく復元するための取り組みなのである。

ミウラP400 Sも出展

レトロモビルのブースには、ミウラSVJとともに、ボディワーク、エンジン、サスペンションなどがスペアパーツで製作されたミウラP400 Sも展示された。

クラシックランボルギーニ用のスペアパーツの復元にも携わるポロストリコでは、2019年だけでも、200点以上の品目を新たにカタログに追加している。

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ロストリコが手掛けるスペアパーツを組み込んだミウラP400 S

ランボルギーニは、ポロストリコの認証ラインを今回のレトロモビルで紹介した。そのコンセプトのもとで行われた作品が、こうして展示されたわけだ。

ロストリコは今回の作業について、ボディワークのパネルの復元にはとくに注意を払い、完全に同じ寸法でオリジナルの形を忠実に再現したとしている。

ポロストリコの2020年は?

同社では、真正性を保証すると同時に、コレクターが心から安心して運転できるクラシックランボルギーニの種類を拡大すべく、シリンダーヘッドやボディワークなどの純正スペアパーツを常時追加していくという。

また9月には、全クラシックランボルギーニ車を対象としたポロストリコ主催のツーリングが企画されている。ブルーニコを出発し、約350kmにわたるルートには、イタリア世界遺産として知られるトレンティーノ=アルト・アディジェ州(南チロル)のドロミテ渓谷をドライブする機会も含まれる。

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オリジナルの状態を余すことなく復元するのがポロストリコの役割

さらに、ハラマとウラッコの誕生50周年、ディアブロの30周年を祝うイベントも、同時開催するという。


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