厚生労働省がこのほど発表したデータによると、2019年日本国内の出生者数は86万4000人だった。日本で出生者数の統計を取り始めた1899年以降で、初めて90万人を割り込み、日本の少子化問題への懸念を一層高めることになった。より多くの若者が子どもを産むよう奨励し、子育てにかかる圧力を軽減するため、日本の地方自治体は相次ぎ措置を打ち出している。中でも、富山県富山市が打ち出す「富山市まちなか総合ケアセンターモデルは有益な試みだ。人民日報が伝えた。
富山市日本海沿岸にある人口約42万人の都市で、65歳以上の高齢者が人口の24.2%を占める。より多くの若者を呼び込んで働き、生活するようにし、彼らの子どもを産み育てることへの意欲をかき立てるのが、同市の喫緊の課題だ。2017年4月、富山市が11億5000万円を投入して建設した同ケアセンターオープンし、日本初の地方自治体が直接運営する総合型育児支援施設になった。市の中心部近くにあり、廃校になった小学校を改築して使っている。1階には子ども発達支援室があり、定期的にいろいろなイベントが開催され、障害児の訓練なども行っている。2階には病児保育室、3階には産後ケア応援室がある。
産後ケア応援室をのぞいてみると、室内環境の素晴らしさに目を奪われる。ここには各種のベビー・マタニティー用品が何でもそろっている。月子(中国の産後ケア)センターと似たところもあり、15人のスタッフが出産後4カ月までのママと赤ちゃんの世話をしてくれる。客間と保育室以外に、母子で泊まれる部屋が5つある。ここに入れば、赤ちゃんは専門的知識をもったスタッフが面倒をみてくれ、ママはゆっくり休めるだけでなく、専門的な子育ての知識を学ぶこともできる。
センターの岡田有美代表は、「日本では共働き世帯が増加を続けており、女性の出産後の育児にかかる圧力がますます大きくなっている。出産後にうちに来て支援を求めるママは多く、ほぼ毎日満員の状態だ」と述べた。
産後ケア応援室は利用したい日の前日までに電話で予約すれば利用できる。利用時間は1回あたり数時間から1泊2日までさまざまだ。ケアセンターの利用率を高めるため、同市は多様なサービスプランを打ち出した。たとえば午前9時半から午後1時まで利用する場合の費用は1800円だけで、これには昼食代と洗面所・風呂設備の利用料も含まれる。午前9時半から夜7時まで利用する場合は4900円だ。
病児保育室は体調を崩した子どもの世話をしてくれる。小学生が具合が悪くなった場合は、小学校が親に迎えに来るよう連絡し、親が病院に連れて行く。医師がそれほど深刻な状態ではないと診断した場合は、紹介状を書いてくれる。親はそれを持って子どもを同保育室に預ければ、仕事に穴を開けずに済む。
同保育室は幼稚園のようで、子どもが喜びそうなインテリアになっている。預かるのは主に生後6カ月から6歳までの体調を崩した子どもたちだ。4つの部屋があり、看護師保育士を含む10人のスタッフが配置されている。費用は1日わずか2000円で、昼ご飯とおやつも提供される。部屋の1つをのぞいてみると、数人の子どもスタッフに見守られながらご飯を食べていた。別の部屋では、子どもが昼寝中だった。18年に合計約1000人を受け入れたという。
同保育室で働く職員の本部久美子さんには3人の子どもがおり、1番下はまだ3歳だ。「子どもが病気になった時は、ここに連れてくる。そうすれば安心して働ける」という。
昨年11月、国会は「母子保健法の一部を改正する法律案」を可決し、市町村などの地方自治体は関連の措置を取るよう努力し、産後1年未満の母親の心身の健康をケアすることが必須課題となった。同法は2021年に施行される予定で、富山のような総合型育児支援施設が日本全国に広がることが期待される。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

2019年の日本国内の出生者数は86万4000人だった。日本で出生者数の統計を取り始めた1899年以降で、初めて90万人を割り込み、日本の少子化問題への懸念を一層高めることになった。資料写真。