乗客乗員を乗せたまま横浜港沖に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号だが、船内で待機中の乗客の一人にアメリカのベストセラー作家の女性がいる。このほど彼女が英メディアに船内の様子を語り、クルーズ船のパティシエを「ヒーロー」と称賛した。『New York Post』『Sky News』などが伝えている。

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の乗客男性が香港で下船した後に新型コロナウイルスの感染が明らかになったことから乗員乗客の検疫が行われ、12日朝までに感染者は174人にのぼった。感染者日本国内の医療機関で治療を受けているようだが、残りの乗客は原則今月19日まで船内で待機となる見込みだ。

海外メディアも毎日のように乗客の安否を伝えているが、このほど同クルーズ船に待機中の乗客で、代表作『The Midwife』などで数々の賞を受賞している米ベストセラー作家のゲイ・コーターさん(Gay Courter、75)のインタビューが注目を集めている。

ダイヤモンド・プリンセス」号の船内待機について米メディアは「今すぐ下船したい」と不安を訴える米国籍の乗客のことを主に報じていたが、ゲイさんも一緒に乗船している夫でドキュメンタリー映画監督のフィリップさんPhilip、77)とともに、健康面のリスクを懸念しつつ「棺桶に入ってアメリカに帰るのはごめんだ」と話していた。

しかし「ダイヤモンド・プリンセス」号の乗員達はそんな乗客の不安を少しでも払拭するため、部屋で楽しめるようにゲームやインターネットの無料開放、そして手の込んだ料理で日々もてなしていたようだ。その思いが伝わったのか、ゲイさんは英メディア『Sky News』のインタビューで次のように語っている。

「ここはゴージャス刑務所ってところかしら。私達夫婦はラッキーなことに少し広めの部屋にソファーがあって、バルコニーがあるから外の空気を吸うこともできるの。それに食事がどんどん美味しくなっているのよ! 私にとって真のヒーローはクルーズ船のパティシエなの。」

「彼らはあらゆる種類の素晴らしいデザートで私達を楽しませてくれるのよ。」

このゲイさんの前向きなインタビューには、次のような声があがっている。

「彼女は最高だね。今回の旅で素晴らしい経験を得たようだ。」
「彼女はなんて卓越した女性なんだ。」
「私は船が自分達の命を救う、よりゴージャスな病院だと捉えているわ。」
「とても良い知らせを聞けたわ。あなたの本を読むのを楽しみにしています。」

またフィリップさんも別のインタビューで「乗員は乗客が十分な食事ができて幸せな気持ちになれるよう、できる範囲で精一杯やっているし、良いサービスを維持するために素晴らしい仕事をしている。今回のことは決して彼らのせいではない」とクルーズ船の乗員達を称賛した。

実際に乗客の不安を完全に拭い去ることは難しいと思われるが、それでも乗員らのもてなしの気持ちがゲイさん夫妻に伝わったのだろう。

画像は『Kay Burley 2020年2月11日付Twitter「Novelist and cruise-goer Gay Courter describes life on board the #CoronaVirus quarantined ship in Yokohama and says the real hero is “the pastry chef” who is sending her lots of desserts. JM」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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