12日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2020の第1節が行われる。

Jリーグ勢からはJリーグ王者の横浜F・マリノス天皇杯王者のヴィッセル神戸、そしてプレーオフを勝ち抜いたJリーグ2位のFC東京が参戦。鹿島アントラーズは惜しくもプレーオフで敗退となった。

新型コロナウイルスの影響もあり、中国勢との対戦日程が変更されるなど、色々なエクスキューズがある今大会。天皇杯王者の神戸が初めてアジアの舞台に挑む。

◆遂に進出したアジアの舞台

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バルセロナ化”を推し進め的た神戸にとって、2019シーズンは新たな一歩を踏み出したシーズンとなった。

J1リーグではなかなか結果が出ない苦しいシーズンだったが、天皇杯では鹿島アントラーズを決勝で下し、悲願のクラブ初タイトルを獲得。同時に、クラブ史上初となるACL出場を決めた。

スペイン代表FWダビド・ビジャ、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキがチームを去ったものの、ベルギー代表DFトーマス・フェルマーレン、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ清水エスパルスから新加入のFWドウグラスがメンバー入り。一方で、DFダンクレー、MFセルジ・サンペールはリストから外れた。

初出場ながら目指すのはその頂。アジアでも、神戸の力をしっかりと見せつけることはできるだろうか。

◆2020年3勝目へ

神戸にとって、ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)との初戦は、2020年の公式戦3試合目となる。まずは、天皇杯鹿島アントラーズ戦。しっかりとシーズンを通して積み上げてきたものを発揮し、快勝をおさめた。

そしてチームが変わった2020シーズンの初戦として、8日に横浜F・マリノスとのゼロックス・スーパーカップを戦っている。常に先行する形で試合を優位に進めていたものの、3度追いつかれてしまい最後はPK戦にまでもつれ込む展開に。PK戦でも9人連続失敗など、一筋縄ではいかなかった試合を制した。

中3日ではあるが、ホームでACLの初戦を戦うことができるのはプラスと言えるだろう。先の横浜FM戦を見ても、チームの仕上がりは問題なさそう。アジアにヴィッセル神戸の名を知らしめることができるか、注目が集まる。

◆2大会連続出場のマレーシア王者
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対するジョホール・ダルル・タクジムは、2019シーズンのマレーシア・スーパーリーグの王者。昨シーズンに続き、本大会に出場するのは今大会が2度目となる。

昨シーズンは山東魯能(中国)、慶南FC(韓国)、鹿島アントラーズと同居。しかし、グループステージでは1勝1分け4敗で最下位に終わり、そのまま敗退していた。

グループの中では実力が一番下と見られるが、初参戦となる神戸より経験値はあることは間違いない。アジアのサッカーというものをどこまで神戸相手に出すのか、注目が集まる。

ヴィッセル神戸予想スタメン

GK:飯倉大樹
DF:渡部博文、大崎玲央、トーマス・フェルマーレン
MF:西大伍、山口蛍アンドレス・イニエスタ酒井高徳
FW:小川慶治朗、古橋亨梧
FW:ドウグラス
監督:トルステン・フィンク

◆注目選手
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注目選手はMFアンドレス・イニエスタをピックアップ。

言わずと知れた名手が、初めてアジアの舞台に立つ。バルセロナの盟友であったチャビエルナンデスもアル・サッドの一員としてACLの舞台に立ったが、イニエスタがどのようなプレーを見せるのかは世界中の注目を集めることだろう。

横浜FMとのゼロックス・スーパーカップでも、輝きを放ったイニエスタ。コンディション面も大きな問題はなく、攻撃のタクトをどう振るかが、神戸の勝利のカギとなるだろう。
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