Jリーグ王者として新シーズンを迎える横浜F・マリノスアンジェ・ポステコグルー監督が目指すものは、“連覇”ではないという。

王者として迎えるシーズンは、周囲のチームもより横浜FMの戦い方に警戒が集まる。しかし、ポステコグルー監督はそのような心配を一切していないという。

「他のチームがどうこうということではなく、自分たちは去年は去年。今年はより良いサッカーをするということをやっていくことが大事であり、自分たちのサッカーをどれだけレベルアップして、成長させてやっていくかが大事だと思う。そこに重点を置いてやっている」

王者としての余裕というよりは、より高みを目指す覚悟を決めた発言だろう。他人のことを気にするのではなく、自分たちが精進することが大事だということ。「勝って兜の緒を締めよ」という、ことわざ通りのコメントだ。

「他のチームが自分たちをどうしたかは考えず、自分たちがどういう風にやりたいのか。自分たちが去年よりも成長した部分をどれだけ出せるのか。そこに重点を置いている」

今シーズンは横浜FMを率いて3シーズン目となるポステコグルー監督。「全てにおいて自分たちがレベルアップしなければいけない。パスの精度、ゴール数、相手よりどれだけ走れるか。全てにおいて、どこをどうかではないし、1つではない」とコメント。優勝してなお、全体のレベルアップを求めて、キャンプを過ごしてきたと語った。

すでにシーズンの公式戦を2試合戦っているチームだが、ACLという久々のアジアの舞台を戦うことになる。日程が過密になり、少なからずチームに影響が出ることになるが、アジアでの経験も豊富なポステコグルー監督は、良い経験になると捉えているようだ。

「もちろん、 ACLという部分でも選手、クラブとともに、久々の出場になる。すごく良い経験になっているし、自分たちはチャレンジャーだと思っている」

初戦はアウェイでの全北現代モータース戦となったが、チームは1-2で勝利を収めた。全北現代戦を振り返り「この間は全北現代とやったが、良い結果、良いサッカーができて、良いスタートが切れた。ここで止まることなく、満足することなくやっていく」と好スタートを喜びながらも、先を目指している。

また「自分たちがどれだけのサッカーを見せられるのか。やっていけるのかをレベルアップしてやっていくことが大事。Jリーグ、ACLと違った大会だが、1つ1つが自分たちにとって大事な試合になるので、しっかりやっていきたい」と語り、今シーズンも目の前の1試合1試合を着実に勝っていくことを目指すとしている。

最後にシーズンの目標について尋ねると、連覇という言葉は返ってこなかった。ポステコグルー監督は「自分たちは連覇ではなく、去年よりも良いサッカーをする」と語り、チームを成長させていくことがタイトルに繋がっていくという考えを示した。

横浜FMJリーグ開幕戦でホームにガンバ大阪を迎える。今シーズンはどんな攻撃サッカーで魅了してくれるのか楽しみだ。

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