仮想通貨取引所大手「コインチェック 」から、約580億円相当の仮想通貨NEM(ネム)」が不正アクセスにより流出したことをめぐり、顧客だった40代男性が、同社に数万円の損害賠償を求めた訴訟で2月14日、被告のコインチェック社が東京地裁で、請求を認諾した。

これにより、被害男性の損害約2000円(遅延損害金含める)が全額、補償されることになる。同社に対する損害賠償請求訴訟は複数件、起こされているが、男性の代理人によれば、裁判所において損害が認められた初の事例とみられる。

2018年1月に「NEM」の流出が発覚し、男性は翌2月に提訴。流出時、男性は150NEM(約1万5000円相当)を保有していた。その後、同社は全顧客に対して1NEMあたり88.549円の補償することを明らかにしたため、裁判ではその差額となる約2000円を求めた。

男性側は、サイバー攻撃に対するセキュリティー対策を怠った結果、NEMが流出し、損害を被ったと主張していた。

代理人をつとめた唐澤貴洋弁護士は「訴状の中で具体的にどのような経緯で、『秘密鍵』が盗まれたか追及する中で、突如、コインチェック社が認諾し、戸惑っている。裁判上、追及していたセキュリティ対策やNEM流出の経緯について、第三者委員会を設置の上で調査し、企業として公表し、しかるべき社会的責任を果たして欲しい」と話した。

コインチェック流出事件、顧客の賠償請求を「認諾」 唐澤弁護士「初の事例だ」