ヘンリー王子・メーガン妃夫妻が正式な王室離脱を前にして、バッキンガム宮殿のオフィスを閉鎖、15名ほどいた職員に解雇通告を行ったという。英『Daily Mail Online』などが伝えている。

ヘンリー王子・メーガン妃がバッキンガム宮殿にオフィスを設立したのは、昨年春のことだった。それまではウィリアム王子・キャサリン妃夫妻とともにケンジントン宮殿に居を構え、共同のオフィスのもとで機能していた2人。しかし未来の国王という立場を担うウィリアム王子との兄弟間の役割の変化や、当時ヘンリー王子夫妻が第1子の出産とウィンザーへの引越しを控えていたこともあり、昨春兄夫妻との共同オフィスから独立、バッキンガム宮殿に本拠を置いた新オフィスを設立するに至った。

しかし今年1月に入り、ヘンリー王子・メーガン妃は“高位王族”からの引退やカナダに拠点を置くことを発表、その流れによりバッキンガム宮殿に新設したオフィスは開設から1年も経たないうちに閉鎖されることとなった。開設当初は、2016年の米大統領選キャンペーンでヒラリー・クリントンのシニアアドバイザーを務めたサラ・レイサム氏をPRマネージャーに採用するなど夫妻のその人選も注目を集めたが、『Daily Mail Online』は夫妻がレイサム氏をはじめとする15名ほどの職員に対し、1月中に解雇通告を行ったことを報じている。そのなかには引き続き英王室での雇用をオファーされた者も数名いたそうだが、その他の職員らは解雇手当の内容を交渉中だという。

数々の伝統を破り、王室に新風を巻き起こしてきたヘンリー王子とメーガン妃。夫妻のそんな前衛的なアプローチに感銘を受けてスタッフに加わった職員も少なくない。尊敬する夫妻のために日々身を粉にして仕えてきた職員らは、まさかこんな形で最後を迎えることになるとは微塵も思っていなかったことだろう。

ほんのひと月前までは「引き続き女王や母国のために尽力していく」と伝えていた夫妻は現在、カナダや米国で“プロジェクト”や“イベント”に携わりながら超富裕層とのネットワーキング作りに奔走中だ。『Daily Mail Online』はこのたびのオフィス閉鎖ならびに職員の一斉解雇は「長期で英国には戻るつもりはない―という夫妻の強い意志の表れ」だと報じており、夫妻と王室の関係はより希薄なものになると見ているようだ。

「今後は英国と北米を行き来する生活になる」「英王室の伝統をしっかりと受け継ぎながら息子を育てていく」とも語っていた夫妻だが、これらの言葉は王室離脱を少しでもスムーズに行うため、そして世間の心証を損なわないための“リップサービス”でしかなかった―と感じているのは、おそらく王室スタッフだけではないだろう。

画像は『The Duke and Duchess of Sussex 2019年6月8日付Instagram「Today The Duke and Duchess of Sussex joined The Queen and members of The Royal Family at the annual Trooping the Colour, to celebrate Her Majesty’s official birthday.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma

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