日本には至る所に細かな配慮が見られ、訪日中国人からたびたび称賛されているが、それは足元にも表れているという。中国メディアの今日頭条は13日、日本の美しくて耐用性のある「マンホールのふた」を紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、日本のマンホールには多種多様なデザインがあると紹介。中国人観光客の目に留まり、写真が次々とネットにアップされているが、記事でも日本各地の様々なマンホールのふたを紹介している。記事は、「中国では人に踏まれるだけで、取り上げる価値もないものなのに」と驚きを示している。中国のマンホールはせいぜい上部に用途を示す「電」、「雨」、「汚」という文字が見られるだけで、芸術性のかけらもない。

 続けて記事は、日本のマンホールの歴史を紹介。マンホールに模様が付けられたのは明治にさかのぼり、近代になるとマンホール協会が設立され、下水道事業のイメージアップと市民アピールのためにデザイン化が進んだと伝えた。各市町村がそれぞれの特徴をデザインしたマンホールを作り、美しさを競うコンテストも開かれるようになったと紹介している。

 今では、マンホールへの興味は深まり、目的は達成されたと言って良いだろう。マンホールを通して、市民にとって下水道は身近なものになったはずだ。記事はまた、模様を付けることでスリップ防止の役目も果たしており、地名が書かれていることで場所が分かるほか、避難所の付近には、色の付いた矢印を描くことで避難所までの距離と方向が分かるようになっているものもあると実用性の高さにも感心している。

 これに対して、中国のユーザーからは、日本を見倣おうと称賛する声が見られた一方、今の中国にはできないという人も多かった。「彼らはより良い生活のためで、我々は生存が優先」、日本人は「心を込めて作るが、我々は金儲けのため」と怒りを見せる人もいた。実用性だけでなく、美しさや芸術性を求めることができるというのは、それだけ生活の質が高いからできることなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本で見られる「細かな配慮」、それは足元の「マンホールの蓋」にも=中国