ほぼ毎年、日本各地で気象災害や地震による被害が発生しています。どこに住んでいても、自然災害の脅威から逃れることは難しいといってよいでしょう。自然災害への危機感と備えについて、20~30代の女性の意識調査から考えてみます。(Misa)

[F1層を対象に、自然災害に関する調査を実施]

美容脱毛サロンミュゼプラチナム」の関連会社ミュゼマーケティングがF1層(20歳~34歳の女性)を対象に行った、自然災害への意識に関するインターネット調査の結果が発表されました。この20~30代の女性1,008人に対して行われた調査では、防災用品や非常食の備蓄、実際の対応について質問されています。「将来の被災を予想しているか」という質問に対し、52%が「高い可能性で被災する」と危機感を抱いているにもかかわらず、自宅に防災用品などの備えをしていると回答したのは32%という結果でした。若い女性の半数以上は自然災害への危機感は持ちながらも、防災への備えはしないまま日常を送っていることがわかりました。

【出典】「将来の被災を予想」も7割が対策せず女性1,008人に自然災害への意識をリサーチ」(ミュゼマーケティング)

[予測される被災に「備え」をしない理由とは!?]

回答者のうち、自然災害の被害にあった経験の有無は「いいえ」が74%という結果で、これは「被災への備え無し」の回答と近い数字となっています。この「被災経験なし」と「被災への備え無し」は重複している可能性があるのではないでしょうか。

今回の調査で対象となった20~30代の女性に限らず、日本に住んでいる誰もが、被災に対する危機感を持っていると思います。しかし、その半面、「危機感を持ちながらも備えをしていない」という人も各世代にいるはずです。

被災への危機感を持ちながらも具体的に対策をしない理由のひとつに、被災の実態をイメージできず、何をどう備えてよいかわからないということがあると思います。また、実際の被害を想像することに恐怖や不安を感じて、防災について考えることを避けてしまっている可能性もあります。

もうひとつ、「自分だけは大丈夫」と楽観している人も少なくないと思います。被災地の苦労を他人ごとと思っている人ほど、当事者意識が持ちづらく、「もしも」を考える機会は少なくなってしまうのでしょう。

[根拠のない楽観を捨てよう]

日本という災害大国に住む以上、最低限の自然災害への備えはしておくべきです。まだ何も備えをしていないという方は、自分が自然災害に備えない理由を考えてみませんか。被災について考えるのが怖い人は、正しい知識を得ることで不安が軽減する可能性もあります。もっとも厄介なのは「自分は大丈夫」という根拠のない楽観だと思いますが、その原因は当事者意識の欠落である場合もあります。人の痛みがわかる共感力の高い人は、危機意識でも敏感になりやすいはずです。その危機意識が自分自身や大切なものを守ることにつながります。被災者から遠い場所にいたとしても、その痛みや悲しみに寄り添う気持ちは、自分のためにもなります。自然災害を「対岸の火事」と思わないことから始めましょう。

"根拠のない楽観"捨てよう--若い女性の52%が自然災害に危機感も、防災への備えは少数