今、アメリカでは犬用移動販売車(フードトラック)がジワジワ人気上昇中だ。2014年からシアトルを拠点にビジネスを始めたのは、The Seattle Barkeryを運営する1組の夫婦だ。
現在、夫妻はシアトルだけでなく、各地を回って幅広い顧客層を掴んでいる。
客はもちろん、犬だ。犬の健康を考慮したレシピで作る自家製の犬用おやつは、犬たちにとても人気だという。
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2014年に犬用フードトラックビジネスを開始
犬が大好きなベン&ドーン・フォードさん夫妻は、何年か前には犬の散歩サービスを運営しており、散歩が終わるたびに犬たちにご褒美として“自然のオーガニック”と謳われた市販のおやつを提供していた。
ところが、結果としてそのおやつの質が実は良くなかったことが判明し、夫妻は大きなショックを受けた。
「ならばおいしくて栄養価の高い犬用のおやつを、自分たちで作るのはどうか」と思い立った夫妻は、何度もリサーチをして試行錯誤を繰り返した後、「犬は人間の食材が好き」という結論に行き当たった。そして、犬が食べても害のない人間用の食材を使ったヘルシーなレシピを考案したのだ。
軌道に乗るまでかなりの時間を要したが、現在では年間3500~5500匹のロイヤルカスタマーを抱えるまでに成長した。
犬のお散歩タイムに合わせておいしくて安全なおやつを
夫妻は、好き嫌いが激しい飼い犬のシャーマンに味見をさせ、シャーマンが気に入って食べた物はメニューに加えるようにしていった。
毎日犬の散歩時に間に合うようにバンを出すため、朝3時半から犬のおやつ作りの仕込みに入るドーンさん。これまでの厳しかった道のりを振り返り、このように語っている。
最初は、本当に大変でした。犬のフードトラックは当時あまり一般的ではなかったので、人間用のフードトラックと勘違いして注文して、犬用だと知ると困惑した表情を見せる人も結構いました。
当初は、フードトラック用に1968年の古いバンを改装したが、それにもかなりの費用がかかったという。それでも犬においしくて安全なおやつを食べてもらうために夫婦はがんばった。
人間用のスナックや猫用おやつも用意
基本は、犬用のフードトラックなため、ほとんどメニューは当然犬用だ。ピーナッツバター・パンプキン・プレッツェルやベーコン・カップケーキなどが良く売れる他、豪華なおやつ版としてタラの魚の皮や鶏の心臓なども用意している。
最近では、夫妻のフードトラックが姿を現すと、飼い主より先に素早く駆け寄って、飼い主からおやつを買ってもらえるのを楽しみにしている“常連さん”の犬もかなり増えた。
今年でビジネス6年目を迎えたベンさんは、次のように話している。
冬の期間は正直あまり商売にはならないですが、有難いことにシアトルには多くの献身的な飼い主がいて、どんな天気の時でもおやつを買いに来てくれる人たちがたくさんいます。トラックには、メニューは限られていますが人間用の自家製バナナブレッドやスコーンなどがあり、飼い主は犬たちがおやつを楽しんでいる間、地元でローストしたドリップコーヒーを飲んで温まってもらうこともできます。
夏には、冷えたドリンクを多種類提供していますし、地元のアイスクリームも揃っています。
犬用の可愛い蝶ネクタイやちょっとしたおもちゃも売っています。犬だけじゃなく、猫のおやつもいくつか販売し始めました。
もしやりたいという人がいるなら、この仕事は本当に素晴らしいと伝えたいです。どの客(犬)も、いつも喜んで笑顔を見せてすぐに駆け寄って来てくれるのですから。
チップは全て老犬救助シェルターへ寄付
夫妻は、フードトラックにチップ用ジャー(瓶)を置いている。集まったチップを、老犬用の救助シェルター『Old Dog Heaven』へ全て寄付しているのだ。
過去には2か月間で、なんと135000ドル(約1480万円)ものチップが集まったこともあったそうだ。
シアトルで唯一の犬用フードトラックを運営するフォード夫妻。現在は、シアトルに限らず全国のイベント会場やドッグパークなどを回っている。どこにいつ現れるかは、Facebookやウェブサイトから確認できるようだ。
アメリカでは、アラバマやコロラド、テネシー、テキサス州などでも犬用フードトラックが人気を呼んでいるようだ。
日本でもこの流れ、くるのかな?
References:USA TODAYなど / written by Scarlet / edited by parumo
全文をカラパイアで読む:http://karapaia.com/archives/52287842.html
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