中国メディア・東方網は16日、日本で新型コロナウイルス感染者が増加している件について、日本がウイルス抑止で持つ強みと弱みを分析した記事を掲載した。

 記事は、日本国内で新型コロナウイルス感染者数が300人を超え、加藤勝信厚生労働大臣が15日に感染経路がつかめない患者が一部存在することを認め、日本の感染状況が「新たな局面」に入ったと述べたことを紹介。感染が見つかった都道府県は11に増えており、日本は厳しい状況を迎えているとした。

 そして、新型ウイルス感染の抑止に向けて、日本はいくつかの強みを持っている一方で、弱い部分も非常に顕著だとしてそれぞれ列挙した。

 まず強みについては、1つめに日本の医療が世界のトップレベルである点、2つめに中国のウイルス感染対策経験を教訓として生かせること、3つめにWHO(世界保健機関)が日本の感染状況に対してすでに注視していること、4つめに中国のウイルス感染拡大に対して積極的に支援をしており、非常事態にになれば中国をはじめとする各国から支援の手が差し伸べられる可能性が高いことを挙げている。

 また、弱点については「強いトップダウン設計がなく、与野党が対立しているため、鶴の一声で街を封鎖できないほか、日本の市民を自宅から出さないようにできない点」、「伝染病の感染拡大に対する医療資源が不足しているうえ、中国のようにわずか数日で病院を建設するほどの能力を持っていない点」、「東京五輪によって人の密集が避けられない点」の3点に言及した。

 記事は一方で「一番言いたいことは、われわれは日本からの支援を忘れないということ。われわれの状況も大変厳しいが、日本が助けを必要としているときには、われわれも傍観していることはあり得ない」とし、ウイルス撲滅に向けて日中両国が共に助け合い、難局を乗り越えることができるとの見方を示している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

新型ウイルス対策、日本は強みを持つ一方で、弱みも非常に明らかだ=中国メディア