カザフスタン南部にあるアパートで今月12日、ゴキブリや南京虫(トコジラミ)の駆除剤により生後8か月の女児が死亡するという痛ましい事故が発生した。女児は駆除が行われた部屋の上の階に住んでおり、3歳と5歳の子供も重体となっている。『The Sun』『Mirror』などが伝えた。

カザフスタン南部の都市シムケントにあるアパートで今月11日、害虫駆除の業者がクロロニコチル系殺虫剤「イミダクロプリド」の散布作業を行った。作業中、依頼した住人は避難していたが、建物内の住民に殺虫剤の散布について事前に告知することはなかったそうだ。

その翌日、殺虫剤が散布された上の部屋に住む3人の子供たちの体調が急激に悪化し、病院に緊急搬送された。生後8か月の女児グザルちゃん(Guzal)の父ディルシャッドさん(Dilshat)は、当時の様子をこう語っている。

「グザルは泣きっぱなしで、最初は乳歯が生えてきてぐずっているのかと思ったのです。でもだんだん元気がなくなり、身体が冷たくなって顔や唇が真っ青に変わりました。そして病院に到着して30分後、娘は息を引き取ったのです。」

また母親のアリナーさん(Alinur)も、「彼らが殺虫剤の散布をしたのは初めてではありません。最初の時は窓を開けて換気を行うようにと事前に知らせに来たのですが、今回は何の連絡もありませんでした」と明かしている。アリナーさんによると、グザルちゃんと一緒に搬送された2人の子供は夫ディルシャッドさんの甥で、現在も集中治療室に入院中だという。

専門家によると、イミダクロプリドの主な中毒症状は嘔吐、吐き気、頭痛、下痢などで、重症の場合は呼吸不全を起こすようだ。地元警察は、殺虫剤が換気口を伝って上の階の部屋に流れ込んだとみて調査を進めているが、現在のところ逮捕者は出ていない。

画像は『The Sun 2020年2月17日付「PESTICIDE HORROR Baby girl dies from gas poisoning after neighbours spray flat with ‘severely toxic substances’ to get rid of bedbugs」(Credit: ASTANA TV)(Credit: KTK)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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