Movie Walkerスタッフが、週末に観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画。今回は、2月21日(金)から今週末の公開作品をピックアップ。K‐POPグループ“EXO”のD.Oが主演を務める韓国映画や、美しくて明るいことが恐ろしい新感覚ホラー、美女エージェントが悪と戦うアクション大作など、バラエティあふれる作品ばかり!

【写真を見る】K‐POPの人気グループ“EXO”のメインボーカルD.O.が主演を務め、レベルの高いタップダンスを披露した『スウィング・キッズ』

■ 戦争捕虜たちが命運を賭けたタップダンスチームを結成する『スウィング・キッズ』(2月21日公開)

朝鮮戦争時の巨大捕虜収容所を舞台に、国や言葉を超えた混成タップダンスチームを組む5人の奮闘と友情、運命を描く感動のドラマ。イメージアップを図る所長から、プロジェクト担当を命じられた米軍下士官に、元ブロードウェイダンサーのジャレッド・グライムス。無自覚ながらダンスに類まれな情熱と才を持つ北朝鮮人捕虜にEXOD.O.。この2人が踊るシーンは、どれも目が覚めるほどの素晴らしさ!そのほか、4カ国語を操る無認可通訳女子、ダンスの上手いおデブ、愛に生きる痩せ男など、キャラがみな抜群に立っている。一つ間違えば命の危機ともなる状況下、タップに思いを込める彼らの運命に目がクギづけ!『サニー 永遠の仲間たち』(11)のカン・ヒョンチョル監督が、ちょい濃い目のズッコケ系笑いをまぶしながら、爽快かつ胸熱ストーリーを紡いだ佳作だ。(映画ライター・折田千鶴子)

■ 太陽の沈まない、明るく美しい村の祝祭で起きる悪夢とは…?『ミッドサマー』(2月21日公開)

爆発寸前の不穏な表現を突き詰めた『ヘレディタリー/継承』(18)で観客を唖然とさせたアリ・アスター監督の新作は、カルト教団をモチーフにしたスリラーなんだけど、白夜でずっと晴天が続いているという、さらに異様さを増した怪作。アメリカ人の大学生たちが、卒論のリサーチを兼ねてスウェーデンの僻地で90年に一度開かれるお祭りにやってくる。優しげで幸せそうな住民たちから歓迎されるものの、しだいに自分たちの常識が通用しない文化に迷い込んでしまったと気づいていく……。この“自分たちの常識”というのが本作の肝で、見方を変えればホラーにも、コメディにも、ものすごくハッピーな映画にも化ける。映画を観てほかでは得られない奇妙な気持ちを味わいたい人には、間違いなくお勧めしたい。(映画ライター・村山章)

■ ”新生エンジェル”が世界中を飛び回り悪に立ち向かう!『チャーリーズ・エンジェル』(2月21日公開)

強さと知性を兼ね備えた美女3人組“チャーリーズ・エンジェル”。最新映画でもさぞ痛快な活躍を見せるかと思いきや、結成したての新生エンジェルはまだチームワークもバラバラだ。変装が得意なサビーナ(クリステン・スチュワート)は陽気でノリが軽く、元MI6のジェーン(エラ・バリンズカ)は孤高の狼タイプ、エレーナ(ナオミ・スコット)に至っては事件に巻き込まれただけの一般人。そんな即席トリオが、次世代エネルギー“カリスト”の軍事利用を阻止すべく見えない敵に立ち向かう。不完全な原石のような彼女たちが、失敗や衝突を重ねながら輝いていく姿はハラハラとワクワクの連続。やがて真のエンジェルとなった3人から炸裂するガールズパワー、そして、連綿と受け継がれるエンジェルたちの魂を、その目に焼きつけて!(映画ライター・ほそいちえ)

週末に映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!(Movie Walker・構成/トライワークス)

太陽の沈まない”白夜”の村で、想像を絶する悪夢に襲われる(『ミッドサマー』)