先日、授賞式が行われた米アカデミー賞をはじめとする賞レースが一段落し、2019年の映画の総決算シーズンを迎えているこの頃。Movie Walkerでも特設ページにて「読者が選ぶ2019年のベスト映画」の投票を募ったので、その結果を発表していきたい!

【写真を見る】Movie Walker読者が選んだ2019年ベスト映画は『凪待ち』が1位を獲得!

1位に輝いたのは、白石和彌監督が香取慎吾を主演に迎え、恋人の故郷で再出発しようとする男の喪失と再生を描いた『凪待ち』だ。女性からの票を多く集めた本作には、「主人公の郁男、実在しているんじゃないか?と思わせる香取慎吾さんの演技に圧倒されました」「一般的に陽のイメージがある香取慎吾がダークな演技をしてるところも最高でした」といった香取をはじめとする俳優陣の演技への絶賛コメントが多数上がっていた。

また「東日本大震災という大きな災害を、いま取り上げてくれてた事に価値のある作品だと感じた」「震災後の石巻とそこに暮らす人々、そして海。すべてが胸に沁みてきます」など物語の舞台となった石巻や震災に関する熱い想いも多く寄せられた。

2位には、稲垣吾郎が地方都市で備長炭の製炭を生業とする男に扮し、その土地での中年男3人の友情が描かれた『半世界』がランクイン。「どこにでもありそうな日常が丁寧に描かれた作品で、何度でも観たくなるから」「派手な事件が起こるわけでもなく一見淡々と物語は進むけど、誰でも心の中に持っている迷いや焦り、大切な人を想う気持ちがあふれていてせつなくなる」などの日常を切り取った本作ならではのコメントが届いた。

新しい地図”の俳優が並んだトップ2の次に食い込んできたのが、昨年大きな注目を集めた2つのアメコミ作品。3位には、賞レースでも話題となった『ジョーカー』が、4位には『アベンジャーズ/エンドゲーム』がランクインした。『ジョーカー』には「社会的にマイノリティで不器用な人間が、周りの環境や出自により悪の権化に変わっていく姿を圧倒的な演技で見せつけたホアキンがすべてです」などオスカーで主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックスへの絶賛の声が多数。『アベンジャーズ』には「集大成にして最高傑作」「人生」などシンプルながら、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)への愛が感じられるコメントが寄せられた。

また、これらの作品以外には「シャロン・テートを思い出す時、いままでなら悲しい事件が連想されるのに、この映画を観てから、ハリウッドで夢見た素敵な女優の姿を思い出すようになったから」など、エモーショナルな言葉が届いたアカデミー賞で2部門受賞の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』や、「有名監督の超大作ではないしアラもあるけど、観終わった後に主人公たちの幸せを心から願いたくなったし、なによりおもしろい!」という声が寄せられたインディーズ作品『メランコリック』なども健闘を見せ、バラエティに富んだベスト10になった。

「映画ファンが選んだベスト映画」ベスト10は以下の通り。

1位『凪待ち』

2位『半世界』

3位『ジョーカー

4位『アベンジャーズ/エンドゲーム』

5位『マスカレード・ホテル』

6位『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

7位『楽園』

7位『メランコリック

9位『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け

10位『キングダム』(Movie Walker・文/トライワークス)

Movie Walker読者が選んだ2019年の映画ベスト10を発表!