2月23日(日)に2020シーズンが開幕する明治安田生命J2リーグ。狭き門であるJ1への昇格を懸けて、22チームが熱き戦いを繰り広げる。

 J1でプレーする選手たちに比べれば、地味に映るかもしれない。しかし、今オフに大量の“個人昇格”が発生したように、J2にも隠れた実力者が多数存在している。大物ルーキーから、かつて日本代表でも活躍したベテラン、さらにはアマチュアからプロ契約を勝ち取った苦労人まで、様々なバックグラウンドをもつ選手たちがピッチ上で激突するのも、J2ならではの魅力だろう。

 そんなJ2の開幕に向けて、今回は活躍が期待される新加入選手たちをピックアップ。全22チームから少なくとも1名以上の選手を選出し、背番号順に紹介していく。

 前編・後編の2回にわたってお送りする本シリーズ。まずは、背番号1から23まで、計22名(※背番号12は該当者なし)の新加入選手たちだ。

※以下、情報はすべて2月19日時点のもの

1 GK新井章太
川崎フロンターレジェフユナイテッド千葉

プロ10年目の今季、新たな活躍の場として選んだのが千葉だった。昨季のルヴァンカップMVPに輝いたように実力は折り紙つき。キャリア初の“背番号1”をつけて、J1昇格に挑む。

2 DF菊地光将
大宮アルディージャレノファ山口

Jリーグ通算300試合以上の出場歴を誇るベテランは、加入1年目から副キャプテンに就任。大宮時代から身につける“2番”を背に、霜田体制3年目を迎えたチームをけん引する。

3 DFドゥシャン
横浜F・マリノス徳島ヴォルティス

186cm・79kgの恵まれたフィジカルを武器に、相手をつぶすファイター系CB。昨季限りで退団したヨルディ・バイスの後釜としてサポーターからの期待も大きい。

4 DF水本裕貴
サンフレッチェ広島町田ゼルビア

18歳からJリーガーとして活躍を続ける男は、「まだまだ成長できる」と町田への期限付き移籍を決断。関東を拠点とするのは、千葉時代以来、13年ぶりのことになる。守備の要として期待大だ。

5 DFフェリペ・タヴァレス
アナポリスFC→FC琉球

俊足を活かしたオーバーラップが魅力のブラジル人右サイドバック。今回がJリーグ初挑戦となるが、同じく新加入でブラジルでのプレー経験を持つ沼田圭悟とポルトガル語でコミュニケーションを取るなど、適応は順調のようだ。

6 DF高橋祥平
ジュビロ磐田東京ヴェルディ

2012年の退団以来、大宮、神戸、磐田を経て、8年ぶりに古巣復帰。羽生英之 取締役社長の特別な思いを胸に緑のユニフォームに再び袖を通す。「大人になった」という28歳は愛するチームをJ1に導けるか。

7 FW佐藤亮
明治大学ギラヴァンツ北九州

昨年の関東大学リーグ1部で優勝した明治大学の主将で、MVP、ベストイレブン、ベストヒーロー賞の個人三冠を達成したスーパールーキー北九州加入発表時には、「全身全霊をかけ、私の全てを北九州に捧げます」と力強いコメントを発表した。

8 MF大森晃太郎
FC東京ジュビロ磐田

Jリーグ屈指のサイドハーフサックスブルーの一員に。G大阪に在籍していた2013年にはJ2を制した経験があり、1年でのJ1復帰を目指す磐田にとっては大きな補強になる。意外かもしれないが、一桁台の背番号は今年が初めて。

9 FWピーター・ウタカ
ヴァンフォーレ甲府京都サンガ

これまでにエジプトクロアチアベルギーデンマーク、中国と数多くの国でプレーし、2015年の初来日以来、Jリーグでも京都が所属6チーム目となる。実績は申し分なく、京都のJ1昇格を左右する選手だ。

10 MF中村充孝
鹿島アントラーズモンテディオ山形

7年在籍した鹿島を離れ、山形へ完全移籍。キャリア初の“10番”を選択し、プロ入り後初めて10得点10アシストの目標を公言しているという。20代ラストシーズンとなる今季、大きな成果を手にできるか。

11 MF泉澤仁
横浜F・マリノスヴァンフォーレ甲府

昨夏、ポーランドからJリーグ復帰を果たしたものの、横浜F・マリノスでは1試合の出場に終わった。甲府に期限付き移籍をした今季は、あのキレッキレのドリブルを再び披露することになりそうだ。

13 FW大久保嘉人
ジュビロ磐田東京ヴェルディ

“13番”は、2017年のFC東京時代以来3年ぶり。J2でプレーするのは、C大阪でのプロ2年目、2002年以来18年ぶりとなる。プロ20年目のシーズンを迎える今季は復活の1年となるか。

14 MF中川風希
横浜F・マリノス京都サンガ

スペインからの“逆輸入”でJリーグデビューを飾ったアタッカーが京都入り。近年は、山瀬功治(現・愛媛)と仙頭啓矢(現・横浜FM)がつけていた14番を背負う。ウタカと並ぶ攻撃の中心選手だ。

15 DFチャン・ミンギュ
漢陽大学→ジェフ千葉

東京五輪世代で、U-22韓国代表への招集歴も持つセンターバック。Jリーグ初挑戦となるが、同胞の尹晶煥(ユン・ジョンファン)監督のもとで、さらなる成長とオリンピック出場を狙う。

16 FW阿部拓馬
ベガルタ仙台FC琉球

昨年夏に鈴木孝司(現・C大阪)、今オフに上門知樹(現・岡山)を引き抜かれた琉球が、新エース候補として仙台から獲得したストライカー。動きだしに優れ、小野伸二とのホットライン形成に期待がかかる。

17 MF福満隆貴
水戸ホーリーホックアビスパ福岡

福岡加入の際、クラブ公式サイトを通じて「名前の通り、アビスパ福岡に福が満ちるように全力で頑張りますので応援よろしくお願いします!」と意気込みを明かした。昨季、水戸でも長谷部茂利監督の指導を受けており、1年目からチームのキーマンとなる。

18 FW深堀隼平
名古屋グランパス水戸ホーリーホック

愛知生まれ、名古屋ユース育ちの21歳は、昨年ポルトガルへの武者修行も経験。「自分の武器に磨きをかけ、色々な経験を積みたい」と、今年は水戸で勝負することを決意した。

19 FW上門知樹
FC琉球ファジアーノ岡山

沖縄生まれ、沖縄育ちのストライカーは、プロ4年目の昨季に大ブレイク。J2で14ゴールと結果を残し、岡山への移籍を勝ち取った。ベテランFWの赤嶺真吾、同じ新戦力の徳元悠平との“沖縄人トリオ”でJ1昇格を狙う。

20 FW李忠成
横浜F・マリノス京都サンガ

J2でのプレーは、2006年の柏時代以来14年ぶり。その柏や横浜F・マリノスでもつけた“20番”を今季も自身の背番号とする。加入発表時には、クラブ公式サイトを通じて「目標はただひとつ! J1昇格!」と熱いコメントを残した。

21 GK上福元直人
東京ヴェルディ徳島ヴォルティス

ヴェルディの守護神からヴォルティスの守護神へ。過去2年連続でJ2全試合出場を達成したGKが、徳島に新天地を求めた。足元の技術はJ2屈指で、“ロドリゲスサッカー”への適応にも不安はない。

22 MF翁長聖
V・ファーレン長崎大宮アルディージャ

長崎時代に高木琢也監督の下で2年間プレーしたサイドスペシャリストが、大宮で恩師と再タッグを組む。9日に行われた『さいたまシティカップ』で先発出場を果たすなど、主力の一人としてフル稼働が期待される。

23 DFヨルディ・バイス
V・ファーレン長崎京都サンガ

昨季は期限付き移籍先の徳島で中心選手として活躍。正確なロングフィードを武器に、チームをJ1昇格プレーオフに導いた。完全移籍を果たした京都でも、ビルドアップの肝として欠かせない存在だ。

(記事/Footmedia)