ドラマ「病室で念仏を唱えないでください」(TBS系)で、救急看護師・長見沙穂を演じているうらじぬの。舞台を中心に活動し、ドラマ「フルーツ宅配便」(2019年テレビ東京系)などで独特なキャラクターで異彩を放ってきた。30歳の遅咲き個性派シンデレラ・うらじのプライベートに迫る!

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――女優を目指したきっかけを教えてください。

小学生のとき、社会科の授業で二人一組になって好きな時代を調べて、みんなの前で発表しようというものがあったんですね。そのときに同級生の男の子とペアになりまして、アウストラロピテクスを調べようと。普通に資料で説明するのはみんながやってるから、違うやり方はないかということで、私がアウストラロピテクスになって男の子が通訳する、というものを考えて披露したんです。それが人生で最初の「演じる」ということでした。みんなが真面目に説明する中、一組だけふざけた感じになったんですが、みんなは面白かったよって言ってくれて、こうやって楽しんでもらえるってすごくいいいなって思ったんです。そのときに女優になるぞと思ったわけではないんですけど、きっかけにはなったと思います。

――その後はどうなっていきましたか?

中学生になって短歌俳句部に入ったんですけど、途中で演劇部に変わったんです。顧問の先生が短歌と俳句に飽きちゃったらしく、演劇部やるぞ!と(笑)。私は小学校のときの経験があったので楽しそうだなと思っていました。それで地区大会とかにも出たんですけど、演劇の知識も下積みもないからひどかったですよ。自分たちはやったぞ!と思っていたんですけど、他の中学校からは散々酷評されました。高校に入ってからまた演劇部に入りまして、プロの方の舞台を見て徐々に学んでいったという感じですね。

――特技は短歌・俳句、ドラム少林寺拳法とうかがいました。

短歌、俳句は学のころに地元のローカル紙に応募して賞をいただいてました。ドラムは大学のサークルで始めました。独学だったんですが、最近、私が所属している劇団子供鉅人の公演でみんなで曲を披露することがあって、そこで久しぶりにやりましたね。お芝居でも機会があればまた勉強し直してやりたいです。

少林寺拳法は、小学校から高校くらいまでやっていました。女の子の友達が始めたいけど、一人ではいやだから…と誘われたんですが、その子は辞めてしまって。私は面白くてはまってしまって、黒帯の二段までいきました。

あとは、プロレスもやったんですよ。劇団の公演で女子プロレスラーの役をやることがあって、みんなで習いに行きまして、そのご縁で一度、後楽園ホールで試合もさせていただきました

■ こんなに居心地のいい現場ってあるんでしょうか…という感じです(笑)

――そして現在はドラマ「病室で念仏を唱えないでください」に出演中です。現場の雰囲気はいかがですか?

とてもいいです。伊藤さんや中谷(美紀)さんが率先して現場の空気を作ってくださっていて、メリハリが効いた現場です。普段は和気あいあいとしてるんですけど、医療のシーンになるとちゃんと緊迫していて、みんなでチームワーク良くやれています。初めてのレギュラーでこんなに居心地のいい現場ってあるんでしょうか…という感じです(笑)。伊藤さんはお芝居のアドバイスをしてくださったり、本当に“頼れる先生”という感じです。

――後半に向けての長見の見どころはどこですか?

長見は一見毒舌キャラですが、先生方が思い悩んだりしている姿をちゃんと見ているし、意外な一面に気付いたりもします。あまりフィーチャーはされないかもしれませんが、先生を見守ってる長見のちょっとした日常の変化というのはチャレンジしてやっている部分があるので、端々で見ていただけたらうれしいです。先生方の成長、プラス長見の先生に対する見方が変わったところ、それを見ていただけたらと思います。

――最後に憧れている俳優と、今後の目標を教えてください。

いつも拝見していてすてきだなと思うのは、樹木希林さん、もたいまさこさん。ご自身の生き方がそのままお芝居に反映されてるような姿がすてきだなと思います。同じ人間にはなれないですけど、同じように普段の生き方がお芝居ににじみ出るような、見てくださる方の心に響くような女優になれたらいいなと思います。

●うらじ・ぬの=1989年6月13日生まれ、千葉県出身。劇団子供鉅人所属。夏の日の本谷有希子「本当の旅」(2019年)など舞台を中心に活躍する一方、「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら」(2017年テレビ東京系)、「フルーツ宅配便」(2019年テレビ東京系)、「猪又進と8人の喪女~私の初めてもらってください~」(2019年関西テレビ系)など、ドラマにも多数出演。出演映画「Red」が2月21日(金)公開(ザテレビジョン

30歳の遅咲き個性派シンデレラ・うらじぬの