FUJI XEROX SUPER CUP 2020、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)、YBCルヴァンカップとすでに公式戦が開幕。そんな中、J1リーグが最後に開幕を迎える。

超ワールドサッカー編集部が、チームのノルマや補強達成度、イチオシ選手、そして、東京オリンピックを翌年に控える注目の五輪候補をお届け。第14弾として、昨季のJ1・5位セレッソ大阪を紹介する。

◆補強動向《A》※最低E~最高S

【IN】
GK永石拓海(23)←レノファ山口FC/復帰
GKアン・ジュンス(22)←鹿児島ユナイテッドFC/復帰
DF小池裕太(23)←シント=トロイデン(ベルギー)/完全移籍
DF庄司朋乃也(22)←大分トリニータ/復帰
DF西尾隆矢(18)←セレッソ大阪ユース/昇格
DF吉馴空矢(18)←セレッソ大阪ユース/昇格
DF田平起也(18)←神戸弘陵学園高校/新加入
MF坂元達裕(23)←モンテディオ山形/完全移籍
MF島村拓弥(20)←京都サンガ/期限付き移籍
MFルーカス・ミネイロ(23)←シャペコエンセ(ブラジル)/期限付き移籍
MF前川大河(23)←アビスパ福岡/復帰
MF喜田陽(19)←アビスパ福岡/復帰
MF秋山大地(25)←モンテディオ山形/復帰
MF松本凪生(18)←セレッソ大阪ユース/昇格
MF西川潤(17)←桐光学園高校/新加入
FW豊川雄太(25)←オイペン(ベルギー)/完全移籍
FW藤尾翔太(18)←セレッソ大阪ユース/昇格
FWブルーノ・メンデス(25)←デポルティボ・マルドナド(ウルグアイ)/期限付き移籍延長
FWタワン(19)←BGパトゥン ユナイテッドFC(タイ)/期限付き移籍延長
FW山内寛史(24)←町田ゼルビア/復帰

【OUT】
GK丹野研太(33)→川崎フロンターレ/完全移籍
GK圍謙太朗(28)→松本山雅FC/完全移籍
DF藤本康太(33)→現役引退
DF舩木翔(21)ジュビロ磐田/期限付き移籍
DF森下怜哉(21)松本山雅FC/期限付き移籍
MF大山武蔵(21)→退団
MF水沼宏太(29)→横浜F・マリノス/完全移籍
MFソウザ(31)→アル・イテファク(サウジアラビア)/完全移籍
MF斧澤隼輝(21)ギラヴァンツ北九州/完全移籍
MF福満隆貴(27)→アビスパ福岡/期限付き移籍
MF田中亜土夢(32)→退団
MF丸岡満(24)→退団
MFポンラヴィチュ(19)→BGパトゥン ユナイテッドFC(タイ)/期限付き移籍満了
FW山根永遠(20)→ツエーゲン金沢/期限付き移籍延長
FW山田寛人(19)→ベガルタ仙台/期限付き移籍



今シーズンは主力選手でプレーしていたMF水沼宏太(→横浜F・マリノス)、MFソウザ(→アル・イテファク)が退団。しかし、放出は最低限に留め、大きな戦力ダウンはない。

一方で、昨シーズンは鹿島アントラーズプレーしたDF小池裕太(←シント=トロイデン)、ルーキーながらJ2で旋風を巻き起こしたMF坂元達裕(←モンテディオ山形)、2017年以来の日本復帰となるFW豊川雄太(←オイペン)らを完全移籍で獲得。さらに、MFルーカス・ミネイロ(←シャペコエンセ)を獲得し、ソウザとはまた違った特徴を持つ選手も補強した。

加えて、昨シーズンは24試合に出場し6ゴールを記録したFWブルーノ・メンデスもレンタル期間の延長で確保。さらに、FW都倉賢が長期離脱のケガから復帰したことも、大きな補強と言えるだろう。

◆ロティーナ体制2年目、飛躍へ《ACL出場権争い》
©︎CWS Brains,LTD.

ミゲルアンヘル・ロティーナ監督が率いた昨シーズン、戦術的に大きな変貌を遂げた。

選手個々の立ち位置をしっかりと定め、相手を翻弄。さらに、ポゼッションを高めるサッカーを標榜し、しっかりと後方からボールを繋ぎ、遅攻という武器を手に入れた。

また、守備面でもリーグ最少の25失点と結果を残し、ポジショニングは攻撃面以外でもチームに変化を与えた。しかし、攻撃面では不満が残る数字に。今シーズンの課題は、得点力だろう。

しかし、豊川を補強し、都倉が復帰、さらに山形でブレイクした坂元もルヴァンカップでデビューし、上々のパフォーマンスを見せた。山形で見せた器用さは、C大阪でもしっかりと生かされている。

新たなチームを作るというよりは、昨シーズンからより積み上げを進める2年目。補強もしっかり行い、あとはチーム力が上がるかどうか。老将の手腕の見せ所だ。

◆超WS編集部イチオシ選手
FW都倉賢(33)
©︎J.LEAGUE

イチオシ選手はケガからのカムバック、FW都倉賢だ。

2018シーズンは北海道コンサドーレ札幌で30試合12ゴールを記録。得点源として2019シーズンに加入するも、5月に右ヒザ前十字じん帯損傷および右ヒザ外側半月板損傷の重傷を負い手術。全治8カ月と診断され、シーズンを棒に振った。

そこから厳しいリハビリを含め、復帰に向けて邁進した都倉は、プレシーズンマッチの京都サンガF.C.戦に途中出場。すると1-2で迎えた後半アディショナルタイムに復活ゴールを決めた。

YBCルヴァンカップでも途中出場し公式戦にも復活。今シーズンは得点源として、しっかりとプレーし、チームを上位に引き上げたい。

◆注目の東京五輪世代!
MF西川潤(18)
©︎J.LEAGUE

夏に予定されている東京オリンピック世代の選手としてピックアップするのは、MF西川潤だ。

昨シーズンは特別指定選手としてC大阪に加わり、J1リーグで1試合、ルヴァンカップで2試合に出場。U-23としてもJ3リーグで1試合に出場していた。

バルセロナが関心を持つほどのポテンシャルを持つ西川は、状況判断が特に秀でている。スピードを生かした突破も持ち味で、トップだけでなくサイドでもプレー可能。C大阪では右サイドで起用され、左利きの右サイドはロティーナ監督が求めるプレーヤーとなる。

線の細さはあるものの、そのテクニックは一級品。C大阪で活躍を見せることができれば、東京オリンピックに滑り込む可能性もあるだろう。
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