ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に、「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)です。

バーという社交場には、ふだんの自分の生活範囲とは全く方向性の異なる人との付き合いが生まれる場でもあります。お酒が入るので、ちょっとしたことで「好き」「嫌い」という感情がダダもれになることも少なくありません。

そんな場で「できれば楽しく飲みたい」を追求していくうち、バーのみならず、仕事先や家庭に関係したコミュニティーなど、あらゆる場での人付き合いをスムーズ化させる、自分なりのメソッドが出来上りました。友人・知人に相談された時に、そのメソッドを伝授すると「すっごくラクになった!」と喜んでもらえるので、今回はそのメソッドを披露いたします。

皆さまのお悩み解決の一助になれば幸いです。

「嫌い」「苦手」はなぜ生まれる?まずは原因を徹底追及!

長い人生、さまざまなコミュニティーの中で「嫌いな人」「苦手な人」に遭遇します。

たとえば仕事で、そういう相手と組まざるを得ないなんて時は、とても気が重くなりますよね?しかし大人たるもの、「イヤなので一緒に作業したくありません」とつっぱねるわけにもいきません。

しかし「イヤだな~」と常に思いながら付き合うのは、大変なストレスです。

そんな時には「なぜその相手を嫌い・苦手なのか?」という原因を、まず自分の中で整理しましょう。主に、以下の2系統の理由があるはずです。

<嫌い、苦手な相手が持っている要素の2大系統>

1:自分が実害を被る要素を持っている
「要領が悪かったりいい加減だったりで、一緒に作業をすると自分が大変」「常にネガティブだったりシニカルな発言をし、周囲の気分を下げる」「攻撃性が高く、過去に自分や周囲に実害を及ぼしたことがある」などなど。

2:生理的にイヤ
「なんだかわからないけどとにかく嫌い・苦手」

克服するメソッドが単純なのは「2:生理的にイヤ」のほうなので、まずはそちらから。

「生理的にイヤ」にも、自分がイヤがる理由が、必ずある

「生理的にイヤ」という言い方は実に明快に見えて、実は「考える事や説明を放棄した不親切な表現」です。「不親切」というポイントは、その表現を聞いた他者だけでなく、実は自分自身に対してもそうなのです。

「生理的にイヤ」という相手にも、必ず、具体的にイヤなポイントがあるはず。

たとえば「実際に不潔・または不潔感を与えてくる」「昔のイヤな思い出を想起させるルックスをしている」などなど。

「実際に不潔」はわかりやすいですが、わかりにくい例を分析してみましょう。

たとえば、「甘えたようなしゃべり方で微妙に露出度の高い服装をした、したたかに見える女性」を「生理的にイヤ」と感じるとしたら、

実は、「過去に自分が露出度の高い服装をするタイプの女性に意中の男性を奪われた」とか、

「世の中の男性陣が露出度の高い服装をするタイプの女性に多く好感を抱き、自分のように女性的に不器用な、でもきちんと生きている人間より優遇して不快」といような、

「自分が不快に感じるポイント」があるのです。

自分を能動的に攻撃しない相手を「不快」と意識し続けるのは、自分を疲弊させるだけ

ここで重要なのは、相手が能動的に自分を不快にしようとしているわけではない、という点です。

つまり自分がイヤがる理由は、完全に「自分側の勝手な都合」なのです。相手には自分に対する攻撃性はありません。

攻撃してこない相手を一方的にイヤがるという行為は、実は自分を疲弊させるだけです。

だって、不快なことは少ないほうがいいし、できればいつでもいい気分で過ごしたいですよね?

大人として自分自身の「気分」という基礎的なメンタルを守るため、「生理的にイヤ」な相手は、「イヤなポイントを意識することをやめる」のが一番です。

「みんなも嫌っている人」であったとしても、必要以上にぞんざいな態度をとったり、とげとげしく接したりするのは、自分自身の不快感に自らガソリンをかけ、あおるだけの不毛な行為です。(そういうネガティブな行動で相手を攻撃して、すっとする人は「マウンティング」や「いじめ」で快感を覚えるタイプ。そうでないと想定して書きます)

頭髪がフケだらけで臭いなど「不潔」な場合は、「健康被害」という実害があるので、その人と同席する際には風邪ではないけど風邪気味なふりをしてマスクをしてやり過ごすなど、「なるべく自分の不快度を下げる」ことで対処します。「生理的にイヤ」な相手には、イヤなポイントを「極力意識しない」でやり過ごすのが、大人のやり方であり、自己防衛策なのです。

いまいちピンと来ない、そんなのできないという方には、筆者の恥ずかしく苦い経験をご紹介しましょう。

それと意識せずに、一つも悪くない相手を攻撃する恐ろしさ

筆者が一人飲みを始めたての頃、行きつけのお店のお花見で同席した男性から突然「そんなに僕が嫌いなんですか?」と言われたことがあります。

とっさに「そ、そんなことはありません!」と返事をしましたが、そう思わせてしまう心当たりは大ありでした。

その男性は小太りで汗っかき、女性ウケが良くないルックスでした。いつもデニムを履いていたのですが、ある時彼がしゃがんだ拍子に、たまたま後ろにいた筆者に、お尻の谷間と、そこにビッシリ生えた体毛が見えてしまったのです。

まさに「生理的にゾッ」としてしまい、彼の人間性には一つも問題はないものの、「気持ち悪い」という一方的な不快感をぬぐえなくなっていたのです。

筆者が未熟で、彼と同席した時のなにげない態度に、そういう気持ちがダダ漏れていたのでしょう。不快な感情に支配された結果、自分が不快なだけでもイヤなのに、なんの罪もない相手まで傷つける、という悪行を犯していたことにハッとしました。

とっさに彼に「職場にすごく意地悪な人がいて、たまたまあなたと、ちょっと似てるんです。あなたは一つも悪くないのに、その人のことを連想して、失礼な態度になっていたかも。ごめんなさい」と嘘をついて謝りました。

その後、お尻の件を忘れるよう努力し、彼への態度を意識して改めると、自分の楽しさもアップしました。彼と出会うにつけ「お尻の人」と連想する不快感から解放されたのです。

「生理的にイヤ」という気持ちは、自分自身が基本的に不快な上、罪のない(攻撃性のない)相手を攻撃するおそれもはらんでいます。

生理的にイヤな相手と社会生活上のお付き合いが発生した場合は、「不快感を極力処理する・考えない」という方法をおすすめします。

担当編集は鹿児島出身の同僚から男尊女卑を受けてから、九州男児全般が生理的にムリとのこと。確実に偏見。

後編では、嫌い・苦手な相手のもう一つのパターンで、より厄介な「自分が実害を被る要素を持っている」場合の対処法を考察します。~その2~に続きます。

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