新型コロナウイルスの感染で、日本よりハードルの高い対策を立ててきた韓国。当初から感染者の動線を公表し、感染者や家族の勤める会社や学校などが休業となるなど、厳しい対策をとってきた。そのためか、2月半ばには感染のスピードも落ち、山場は超えたと思われていた。

しかしここに来て、さらなる集団感染が確認された。 22日現在、国内感染者346人で、中国本土に次ぐ人数となっている。

 

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感染者が急増したのは、大邱(テグ)市内の新天地教会というキリスト教系の新興宗教施設での感染が原因とされている。最初に感染が確認された患者が参加した礼拝には1001人が参加しており、参加者のなかから数十人の感染が確認された。

大規模礼拝を中止しなかったことにも世論からの反発を受けているが、さらに宗教団体ならではの問題が指摘されている。

同団体の教主は今回の集団感染と関連して、信者らにネットを通じてこんなメッセージを発信したのだ。

「今回の病魔による事件は、新天地が急成長していることに対抗する悪魔の仕業」

メッセージには当局の感染予防策に応じるよう呼び掛けたものの、礼拝による集団感染については謝罪の言葉はなかった。

 

さらに、教会内では「周囲には礼拝に行かなかったことにするように」と信者に伝え、隠ぺい工作も図っていたという。

この宗教団体では教理を信じれば病にかからないと教えるため、礼拝に参加すれば新型コロナに感染しないと信じ込まされていた可能性も指摘されている。

神を信じれば病むこともないと大規模礼拝を行い、結果、集団感染を引き起こした宗教団体。ジョークにもならないこの事態にどう責任を取るのだろうかと、韓国では怒りの声があがっている。(文◎李ソヨン)

 

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