2020シーズンの明治安田生命J1リーグ開幕節、セレッソ大阪vs大分トリニータが22日にヤンマースタジアム長居で行われ、ホームのC大阪が1-0で勝利した。

ロティーナ監督1年目となった昨季はリーグ最高の堅守を武器に5位フィニッシュとなったC大阪。ノルマのACL出場権に加え、悲願のJ1制覇を目指す今シーズンに向けては松本山雅FCとのルヴァンカップ初戦を4-1の快勝で飾り好スタート。その松本戦からはGKに守護神のキム・ジンヒョン、左サイドハーフに主将の清武が復帰した以外同じメンバーを起用した。

一方、昇格組として臨んだ昨季を望外の9位でフィニッシュした大分は更なる飛躍を目指して今冬に積極補強を敢行。ルヴァンカップ初戦では湘南ベルマーレに惜敗も今後の伸びしろは十分。その湘南戦からは高畑、渡に代えて香川、田中を起用した。

雨中で幕を開けた一戦はアウェイの大分が出足の鋭さを見せる。開始4分、前線の知念がDF瀬古からボールを奪いショートカウンターに転じると、ボックス手前右からグラウンダーの右足シュートを枠に飛ばすが、これはGKキム・ジンヒョンの好守に遭う。

やや押し込まれる立ち上がりとなったC大阪だがワンチャンスを生かして早々にスコアを動かす。8分、左CKの場面でキッカーの清武が右足インスウィングの鋭いボールを入れると、ニアに飛び込んだブルーノ・メンデスが頭でファーポストに流し込み、ルヴァンカップに続き公式戦2試合連続ゴールとした。

幸先良く先制に成功したC大阪はハイプレスと高いボール支配率で主導権を握ろうとする大分に対して、無理に前からボールを奪いに行かず、真骨頂の精緻なラインコントロールと堅実な対人守備の二段構えでボールを持たせながらも隙を見せない守備で応戦。攻撃の回数は少ないものの、33分には相手の背後にブルーノ・メンデスを走らせるシンプルな攻めで追加点にも迫る。

一方、ボールを保持するものの攻めあぐねる状況が続く大分だったが、左サイドの香川らを起点にサイドから相手守備の攻略を図る中、ボックス付近の田中や香川に幾度か惜しいシュートチャンスが訪れる。だが、シュート精度や相手の好守に阻まれ、前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。

後半も引き続きアウェイの大分が攻勢を仕掛ける。開始直後の47分には岩田の右クロスをゴール前の知念が頭で合わすが、これはGK正面。続く60分には左サイド深くに侵攻した田中のクロスを大外から中に絞ってきた松本がフリーでヘディングシュート。だが、決定的なこのシュートは惜しくも右ポストを叩いた。

時間の経過と共にやや膠着状態に陥ると両ベンチが動く。64分、ビハインドを追う大分は町田に代えて渡、C大阪は奥埜を下げて柿谷をピッチに送り込む。70分にはJ1デビューの坂元が相手陣内の右ハーフスペースで得意のドリブルを仕掛けてボックス手前から強烈な左足のシュートを放つが、これは惜しくもゴール右に外れる。

その後、大分が野村、C大阪が豊川、ルーカス・ミネイロと共に新戦力を投入した中、試合終了間際にはボックス内のブルーノ・メンデス、渡に続けて決定機が訪れたが、いずれも決め切るまでには至らず。

さらに、後半アディショナルタイムの大分のラストプレーでは知念が強烈な左足のミドルシュートでゴールに迫るが、これは左ポストに嫌われて試合はこのままタイムアップ。追加点のチャンスを作れない攻撃面に課題を残したC大阪だったが、昨季同様の堅守健在で開幕戦を、らしいウノゼロで勝ち切って白星スタートを飾った。

セレッソ大阪 1-0 大分トリニータ
【C大阪】
ブルーノ・メンデス(前8)

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