「愛し合っているからこそ、結婚したはずなのに」。最近、夫の顔を見たり、言葉を交わしたりするのがツラいというあなた、もしかしたらそれは家庭内別居の前兆かもしれません。そこで今回は、家庭内別居につながるかもしれない結婚後の“夫婦の変化”の実例についてご紹介します。
「こんなはずじゃなかった」家庭内別居に陥る5つのきっかけ
結婚を機に、恋人時代には見えなかった様々な「こんなはずじゃなかった」を感じる人もいるようです。 “小さな違和感”から家庭内別居に至りやすいきっかけとは、どのようなものなのでしょうか。
1. 家事・育児への意識の違い
「風邪で熱があった私に夫が“早くメシ作って”と。私はあなたの何?」(R.I 38歳)
「子どもがイジメに遭い、夫に相談したら“お前がしっかりしろよ”といわれた。あなたも親でしょう、といいたい」(S.S 36歳)
夫婦には協力が必要なのに、思いやりのない言動や面倒なことを押し付けようとする態度は亀裂のもとになりかねません。
2. 大変なとき側にいてくれなかった
「第一子を妊娠中、家に帰らないことも…。私は不安な精神状態の中で家事や仕事に必死だったのに、許せない」(T.K 33歳)
大変なとき側にいてもらえなかった場合、「今、何をしてるんだろう?」「嘘ついている?」「私のことが面倒くさい?」など、色々勘ぐってしまうことも。夫の思いやりのなさや勝手な行動が、妻への精神的苦痛につながることも大きいようです。
3. モラハラをされるようになった
「パートで働きたいといった私に、“お前には無理”と夫は却下。いつも私はバカにされ、爆発寸前」(Y.T 45歳)
モラハラ人間は、裏を返せば「自分に自信がないから相手を先制攻撃して安心したい」という心理であることも多く、矛先を向けられた側としてはたまりませんよね。
4. お互いへの関心がなくなる
「結婚を機に、恋愛から現実的な生活へ。セックスレスになり、“ただ一緒にいるだけ”の関係」(F.J 38歳)
時の経過とともにトキメキが薄れていくのは否めませんが、そこに“安らぎ”を見出すのか、“空虚”を感じてしまうのかが分かれ道なのかもしれませんね。
5. 会話レス化
「もともと口下手な2人。教育や家計について意見が違っても議論するのがイヤで自然と会話も減った」(T.T 31歳)
SNSなどの文字コミュニケーションが進化していますが、やはり大切なことは面と向かって話し合うことができないと、それがすれ違いの大きな原因となることもあるようです。
「メリットもあればデメリットもある」家庭内別居の実情
安易に別れられないからこそ家庭内別居という選択肢が出てくるわけですが、これにはメリットもデメリットもあるようです。
メリット
・ 子どもと離れずに済む
・ 世間体が保てる
・ 収入面の安定が保てる
デメリット
・ 嫌になった相手と顔を合わせるストレス
・ 子どもへの精神的影響
・ 冠婚葬祭など、親せきの集まりが苦痛
やはり一緒にいたくない“他人”と一つ屋根の下で生活するということは不自然であり、精神面から見ればデメリットの方が多いようですね。
「私はこうして乗り越えた」家庭内別居解消の具体例
家庭内別居の先にある離婚や修復、進む方向は人それぞれですが、いずれにせよ、解消に至ったきっかけは何なのでしょうか。
離婚を選択した人
「子どもが一人前になるまではと我慢し続け、高校卒業で就職したのを機に、思い切って離婚。子どもを判断の中心にしたことで家庭内別居に耐えることもできたし、別れるときにも迷いなく決断できた。子どもも理解をしてくれた」(R.H 46歳)
子どもなど自分にとってかけがえのない存在を心の支えとして、機が熟すまで待ったという事例は少なくないようです。また、離婚のタイミングを定めたらそれに向けて貯蓄をしたり、手に職をつけるスクールに通ったり、と経済的な準備をする人もいます。
離婚を目指す場合、「別れる」ことが最終目的ではなく「別れてからの生活」を視野に入れる必要があるでしょう。
修復を選択した人
「結婚記念日に夫ともう一度本音で語り合った。お互いの心をぶちまけ合って、なんとか修復の方向へ」(T.N 34歳)
「修復」派の場合、「徹底的に話し合う」という意見が多く、現状打破のために努力する前向きな姿勢がうかがえます。また、「親の介護で夫婦間の協力が必要になった」というケースもあり、夫婦が連携せざるを得ない事象を利用して修復を図るという手段も有効なようです。
あなたの人生はあなたが主導権を持っている
夫婦間がうまくいかなくなると、心身共につらいですよね。あれこれ悩んで壁に突き当たってしまうこともあるでしょう。あなたが判断に迷ってしまったときの一策として、最終的には「どうしたら自分が幸せだと感じられるか」を基準に選択してもよいかもしれません。
誰のものでもない、たった一度のあなたの人生です。時には周囲に相談したり頼ったりしながらゆっくりと前進してくださいね。
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