「今日、学校側から、愛子が希望していた、学習院大学文学部日本語日本文学科への合格通知を頂きました。進路については、本人から私たちにも相談がありましたが、本人の意向を尊重しながら、できる範囲での助言をしてきたつもりです。希望の進学先に進めることを、愛子はもとより、私も雅子もとても喜んでおります」

 天皇陛下2月23日誕生日を前に、21日に行った記者会見で、学習院女子高等科を今春卒業される長女・敬宮(としのみや)愛子さまの進路について、こう述べられた。これに先立ち、宮内庁は同日、愛子さまが学習院大学に進学し、文学部で学ばれることになったと発表した。

 宮内庁関係者が語る。

文学部」と「法学部政治学科」のちがい

天皇陛下学習院文学部で学ばれています。陛下は史学科を選ばれました。皇族方は伝統的に多くが学習院大学で学ばれていますが、陛下と比較的年代が近い寬仁さまも桂宮さまも、そして秋篠宮さまも、法学部政治学科を選ばれています。天皇直系の長子というお立場とは異なり、比較的自由度の高い宮家であれば政治学を学ぶという選択肢もありですが、現行憲法下では政治と一定の距離を置かなければならない天皇の直系長子として育った天皇陛下には、その選択肢はありませんでした。

 愛子さまはご結婚をされれば皇室を離れられる女性皇族ではありますが、天皇家の長子として、天皇陛下のなさりようを見習い、同じ学習院大学文学部を選ばれたということではないでしょうか」

 愛子さまは学習院幼稚園から初等科を経て、女子中等科、女子高等科で学ばれ、進学先として学習院大学を選択された。一方で上皇陛下のお孫世代では、秋篠宮家の長女・眞子さまも二女の佳子さまも高校までは学習院だったものの、大学はICU国際基督教大学)を選ばれた(佳子さまは学習院大学文学部を中退後、ICUに入学)。秋篠宮家の長男・悠仁さまはまだ13歳だが、幼稚園から中学校まではお茶の水女子大学附属を選択されている。伝統に縛られていないという点で、やはり宮家らしいと言えるのかもしれない。

「現在、男性皇族の数が減り、高齢化が進んでいること、女性皇族は結婚により皇籍を離脱すること、といった事情により、公的活動を担うことができる皇族は以前に比べ、減少してきております。そしてそのことは皇室の将来とも関係する問題です」

 天皇陛下記者会見の中で「制度に関わる事項については、私から言及することは控えたい」としつつも、安定的な皇位継承を巡る問題について、こう懸念を示された。

 昨年10月共同通信が行った世論調査では、過去に10代8人が存在する女性天皇を認めることに関して反対が13.5%だったのに対し、賛成は81.9%に上った。また、父方が天皇の血を継承している男系男子の天皇ではなく、母方のみが天皇の血を引く女系天皇に賛成としたのも70.0%に達した。

眞子さまのご結婚の意思は鉄のように固い」と宮内庁幹部

「現在、皇位継承権をお持ちなのは秋篠宮さまと悠仁さま、上皇陛下の弟である常陸宮さまのお三方しかおられません。保守強硬派の人々が主張する戦後に皇籍を離れた旧皇族の復帰は、国民多数の支持を得るのはなかなか難しいでしょう。女系天皇に道を開くかはペンディングにしたとしても、女性宮家や女性天皇の是非については、もう議論を避けている場合ではないのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

 国民からごうごうたる非難の声が上がる中でさまざまな問題を抱える眞子さまと小室圭さんのご結婚だが、宮内庁幹部らが口を揃えるのは「眞子さまのご結婚の意思は鉄のように固い」というものだ。

高円宮家の長女・承子さまも婚約直前?

 高円宮家の長女・承子さまについて「週刊女性」は昨年の12月17日号で「婚約直前」と報じ、週刊文春デジタル2月5日アップした記事で承子さまとメガバンク勤務の男性との「海鮮居酒屋デート」や「しゃぶしゃぶデート」を報じている。女性宮家の議論はやはり喫緊の課題と言えるであろう。

 政府関係者が語る。

「安倍(晋三)総理は、本格議論は徹底的に避けたいお考えだと思います。東京五輪を成功裏に終わらせ、憲法改正を実現させるか、少なくとも道筋をつけ、総理退任後もかつての田中角栄さんのようにキングメーカーとして実権を握るというのが、安倍総理の描く理想でしょう。皇位継承の議論に少しでも踏み込み、藪蛇になることを安倍総理は最も恐れているのです。そんなことになれば支持基盤である保守層からそっぽを向かれかねないからです」

女性宮家創設の議論はまたも先送り

 共同通信2月1日、「安定的な皇位継承策に関し、政府内で対策案提示の見送り論が浮上していることが分かった」としたうえで、「国会や世論を二分する論争を避け、結論を先送りしたいとの考えが背景にある。その場合、現在の皇位継承順位は維持した上で、女性宮家創設の必要性に触れる論点整理にとどまるとみられる」とする記事を配信した。これは、4月の立皇嗣の礼を待って始まるとされてきた議論が先送りされる可能性を指摘したものだ。背景にあるのは、やはり安倍総理の藪蛇を忌避する考えがあるとみるのが妥当だろう。

「ましてや現在、安倍政権は『桜を見る会』のみならず、新型コロナウイルスの感染拡大を巡って横浜港に停泊していたクルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス』をホットスポットにしてしまった判断などに疑義を呈されています。立憲民主党国民民主党の再合流が不発に終わり、年明け以降、吹き始めていた“解散風”も山積する問題の前にすっかり凪となっています。皇位継承の議論なんて今の安倍総理に始められるわけはないのです」(前出・政府関係者)

愛子さまのご結婚は、もはや遠い未来の話とは言えない

 秋篠宮さまは1学年下の紀子さま(当時は川嶋紀子さん)と学習院大学在学中に知り合われ、1988年に卒業すると、英オックスフォード大学大学院留学2年目の89年9月の皇室会議で、ご結婚が正式に決定している。学習院大学への進学が正式に決まった天皇家の長子・愛子さまのご結婚は、もはや遠い未来の話とは言えないのだ。

昭和天皇の背中を見て育たれた上皇陛下や上皇陛下の背中を見て育たれた天皇陛下は、それ自体が帝王学だったと言えます。ご結婚により皇籍を離れる前提で育てられた愛子さまとは置かれた環境は全く異なりますが、天皇直系の長子として天皇陛下の背中を見て育たれた愛子さまの皇族としての資質は、女性宮家当主として申し分ないという意見も庁内にはあります。

 一方、皇位継承の重圧を感じることなく育てられた秋篠宮さまのもとで育てられた悠仁さまの帝王学とはどうあるべきかは、ずっと大きな課題でした。伝統から切り離され、お茶の水女子大学の附属で学ばれた悠仁さまには未知の部分も多い。ご両親に教育方針を任せきりにしたことの是非が問われるのはこれからでしょうけれども、天皇直系の長子というお立場にない悠仁さまには、将来の天皇として昭和天皇の杉浦重剛や上皇陛下の小泉信三のような外部の教育掛(教育係)が必要なのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

 悠仁さましか皇位が継承できないという状況になれば、その妃(きさき)となる女性のお世継ぎへの重圧は、長年苦しまれたとはいえ、雅子皇后の比ではなくなるであろうことは想像に難くない。悠仁さまの帝王学に加え、愛子さまの女性宮家創設の是非、そしてその先にある女性天皇の是非は、もはや待ったなしで議論すべきだろう。

(朝霞 保人/週刊文春デジタル

天皇皇后両陛下と愛子さま ©JMPA