アニメ「Fate/Zero」などで知られる監督・あおきえいと、アニメ「龍の歯医者」などの脚本を手掛ける舞城王太郎タッグを組んだ「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」。独特な世界観に引き込まれるSFミステリ作品は、虜になる視聴者が続出中! そこで、あおきえい監督とキャラクターデザイン・総作画監督を務めた碇谷敦氏にクライマックスに向け加速していく本作の見どころを聞いた。

【写真を見る】鳴瓢/酒井戸の声を務める津田健次郎

ID:INVADED イド:インヴェイデッド」は、今よりも少し先の未来の話。犯人の殺意の思念粒子から作られた“殺意の世界(井戸)”に潜り、名探偵・酒井戸が難事件を推理する。頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー“ジョン・ウォーカー”の影を追う…。

注目すべきは、その圧倒的世界観。小説家としても名高い舞城王太郎らしい独特な世界観を、あおき監督を始めとした製作スタッフらが丁寧に創り込んでいる。その映像表現は、TVアニメーションでは類を見ない新しい試みがいくつも施されている。また、主人公の鳴瓢/酒井戸を演じるのは津田健次郎、井戸端室長・百貴は細谷佳正と声優陣も豪華。

さらに、世界的に有名なギタリストMIYAVIを始め、Sou水曜日のカンパネラKenmochi Hidefumiなどそうそうたるメンバーが描き下ろし楽曲を提供している。

あおきえい監督が脚本を読んだ時思ったことは「シンプルに“面白い!! 次がどうなるか知りたい!”」だったと言う。「舞城さんはとにかく読んでる人を驚かせたい人で。サービス精神が旺盛。でも、話数を重ねると少し破綻してくる部分や盛り込み過ぎかなという部分が出てきた。なので、ベースを決めて整えていく作業と、伏線もいくつか足して完成させていきました。そこに至るまでに2周ぐらいしたかな」と、あおき監督。

一方、碇谷敦総作画監督からは「絵コンテはできた段階で、あおき監督、キャラクター原案の小玉(有起)さん、舞城さんのみんなで読んで、これでいいかという打ち合せを行いました。普通のアニメーションでは、こうした打ち合せはないんです。そういえば、舞城さんが絵コンテの打ち合わせの時に“あおきさんに、どのシナリオの矛盾をツッコまれるのか緊張した”とおっしゃっていましたよ(笑)」と、秘話を教えてくれた。

作品をただ見ているだけでも、たくさんのプロフェショナルが尽力して作っていることが透けて見える本作だが、かなり濃密なコミュニケーションによって、作品の細部にまで情熱が宿っていることは見逃せないだろう。

また声優陣の話題になると、あおき監督は「津田健次郎さんにしても細谷佳正さんにしても、キャラクターに合っている。プラスして、お二人の声質と芝居感がキャラクターに厚みをくれるんです。

キャラクターがちょっと生身っぽいうというか。実際にいるキャラクターに見えるというのは、お二人の力がすごく大きいと思います。それから本作ではガンマイク(竿の先にマイクがついているもの)を使っているんです。これだと息遣いや声の感じがよりリアルに聴こえるので、声の“生”っぽさや声優チームのお芝居を、あますことなく伝えられたのかもしれません」と教えてくれた。

あおきえい監督とキャラクターデザイン・総作画監督の碇谷敦氏が作品の見どころや設定裏話、今後の展開を語った上記独占インタビューのほか、作品を紐とくキーワードや後半の注目ポイントなどを、ひかりTVの公式ホームページ「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」特集ページで、詳しく紹介している。(ザテレビジョン

SFミステリアニメ「ID:INVADED イド:インヴェイデッド」