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いじめに遭った9歳男児が「死んでしまいたい」と泣き崩れる姿を捉えた動画を、彼の母親がFacebookに投稿した。この動画が大きな反響を呼び、俳優のヒュー・ジャックマン(51)が男児を励ます動画をツイッターにアップした。さらに米コメディアンブラッドウィリアムズ(36)は、男児をディズニーランドへ連れていくための募金活動をスタートするなど多くの人が手を差し伸べているようだ。

オーストラリアクイーンズランドに住むヤラカ・ベイルズさんは、息子のクェイデン君(9)がいじめに遭い悲しむ姿を自身のFacebookで公開した。クェイデン君は小人症を引き起こす遺伝子疾患の1つである軟骨無形成症を抱えており、毎日学校でひどいいじめに遭っているという。約6分間の動画では、クェイデン君が激しく泣くなか、ヤラカさんはこう述べている。

「今さっき、学校に息子を迎えに行きました。息子は毎日いじめに遭っています。学校にも伝えてあります。皆さんに知ってもらいたい。両親の皆さん、教育者、先生たちみんなに。これが、いじめの影響による姿なのです。あなたの子供にだって、起こるかもしれないのです。」

この日、ヤラカさんが学校に行った際に別の男児がクェイデン君の頭を触るなどして彼の身長をからかう態度を見せたそうだ。その後クェイデン君は車に乗り込み、泣き崩れた。なだめるヤラカさんに向かって、「誰か僕を殺して。ロープをちょうだい。自分を殺してしまいたいんだ」と言って激しく嗚咽した。

この動画を見たオーストラリア出身の俳優ヒュー・ジャックマンが自身のツイッターで動画を公開、クェイデン君に向けてこのようにメッセージを送った。

「クェイデン君、きみは自分で思ってるより強いんだよ。それに、何が起ころうと僕は君の友達だ。」
「なあみんな、お互いに優しくしようじゃないか。いじめは良くないんだ。」
「人生はとてもハードだ。覚えておいてくれ。周りの人たちはみんな、何らかの闘いと向き合っているんだ。優しくなろうよ。」

また米コメディアンブラッドウィリアムズは、クェイデン君をディズニーランドへ連れていくためにクラウドファンディングで募金活動をスタート。これまでに46万3,587ドル(約5170万円)が集まっており、クェイデン君と同じ小人症のブラッドも、励ましのメッセージを送っている。

「これはクェイデン君だけのためじゃない。これまでにいじめを受け、君は劣ってると言われた経験のある全ての人達のためだ。」
「クェイデン君たちのためにも、世の中には良いことがいっぱいあるし、生きる価値があるってことを伝えよう。」

クェイデン君は現地時間2月22日にゴールドコーストのシーバス・スーパー・スタジアム(Cbus Super Stadium)で開催された、ナショナルラグビーリーグ(NRL)の「オーストラリアアボリジニ代表インディジナス・オールスターズ(Indigenous All Stars)」対「ニュージーランド代表マオリ・オールスターズMaori All Stars)」の試合に招待された。クェイデン君はアボリジニ代表チームのキャプテン、ジョエル・トンプソンと手をつないでスタジアムに入場し、観客から大きな拍手が沸き起こった。

なお母親のヤラカさんは動画で「いじめを苦に自殺する子供を増やしたくない」と伝えており、いじめの撲滅と意識を高めるためのキャンペーングループを立ち上げている。

(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

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