メガバンクを始めとした大企業の相次ぐ早期退職やリストラ。バブルの時代にメガバンクに就職した銀行員の中には、3万人の人員削減のあおりで右往左往している人も。メガバンクで9年間勤務してきた著者の元には「あの時、転職サイトに登録しておけば...」という声も届きます。

新卒で入った会社に、そのまま一生居続けなくてはならないというルールはありません。日本にも、徐々にではありますが転職の文化が広まってきています。

たとえば趣味により多くの時間を使いたい、副業をしたいなどの理由から、また自分の成長度合いや興味に合わせて仕事を変えることができる時代になりつつあるのです。

特に女性は出産などのライフイベントを経て、今まで働きやすかった会社が急に居心地が悪くなったりすることも。今は子供と一緒にいたいから、お給料は捨てて自由な時間を使える仕事に移るというのも一つの選択です。

今回は、キャリアチェンジのために、今すぐに転職する気がなかったとしても、転職サイトに登録することで得られるメリットについて見ていきます。

1. 自分の市場価値を知ることができる

まず、転職サイトから案内が来る仕事の給料を見ることで、自分が会社からもらっている給料が妥当なものか知ることができます。

これは、会社からもらっている給料に納得するためにも大事な指標です。もらいすぎなら、それはそれでラッキーと思い、今の会社にとどまるのも一つの手。まずは自分が本来ならどれくらいの給料をもらえる人間なのか、それを知るためにも転職サイトに登録してみましょう。

また、市場価値は「自分は大企業で働いているから」と思い込んでいる人こそ要注意。インターネットのインパクトは大きく、会社の大小に関わらず、自前のインフラを持たなくても取引できるようになっています。

大会社への信用力は昔ほど大きくなくなってきており、インフラが資産でなく負債になるケースも。オンラインで細かいところをやってくれるサービスは安くて便利なので、顧客の価値に影響がない土地代と人件費を抱えた大企業は、だんだん戦いにくい環境になってきていることに注意しましょう。

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2. 長期的に見てチャンスを逃さず希望の職につける

転職は引越しと同じで、時間をかけて探せば探すほど、掘り出し物や自分の希望や特性に合った条件も分かるようになってきます。中には転職サイトに登録して3年経ってから転職したという人もいるように、すぐ転職したいから登録するものとは限りません。

ビジネス環境の変化の中で、今の仕事を疑問に思い、準備を始められる人は転職を成功させることができるでしょう。人は考え始めたとしても、忙しさに追われて2年くらいは決断を延ばしてしまいがち。危機感を感じたら、早めに登録しておきましょう。

3. どんな職種が募集されているかトレンドが分かる

自分の希望する条件や職種で良い求人が見つからない場合、「事務職では募集が見つからないけど、エンジニアやデザイナーなら募集があるんだな」など、市場がどんな人材を欲しているか、トレンドを知ることができることも転職サイトに登録する一つのメリット。

逆に、今、流行りの職についていても、ピーク時に「これはもうすぐ終わるな」と察するのが大事。これも、ある程度の期間、求人をウォッチすることで流れが見えてくるようになるものです。自分が属している業界がアップトレンドでなければ、転職の準備をしておくことをおすすめします。

まとめにかえて

人間は、どうしても間違えてしまう生き物です。入社した会社が自分にとって間違いだと気づいたら、年単位で見直す仕組みを作っておくと、先に希望が持てるようにもなるでしょう。

転職サイトに登録することで、自分の市場価値を知ることができ、長期的にチャンスを逃さず、どんな職種が募集されているかのトレンドが分かることを説明しました。

ご自分のライフステージに合わせて働きやすい環境に変えることができるよう、転職サイトに登録するなどの準備をしてみてくださいね。