現在公開中のミステリー映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」。続編となる今回は、神奈川県警サイバーセキュリティ対策室に所属する刑事・加賀谷学(千葉雄大)が、前作で捕まえた浦野善治(成田凌)の協力も得て、恋人・美乃里(白石麻衣)を謎の人物・Mから守る物語。

【写真を見る】鈴木拡樹、千葉雄大は「最初に思い浮かぶのが笑顔」

新キャラクターとして、かつて、加賀谷と一緒にWEBセキュリティー会社を立ち上げ、美乃里が務める会社の社長・笹岡一(ささおか・はじめ)として鈴木拡樹が出演。

今回は、鈴木に映画に参加した感想や、千葉雄大や中田秀夫監督がつくる現場の雰囲気について聞いた。

■ 初共演の千葉雄大は「笑顔が印象的」

――笹岡を演じてみていかがでした?

参加するからには、今回のテーマである、“誰がMなのか?”というのをちゃんと意識し、もしかしてこの人では?と思われるように演じたいと思いました。そのため、疑わしい部分やどこか怪しい感じを出せればと思って。監督ともに話し合いながらキャラクターを作らせてもらいました。

――撮影初日は、加賀谷と笹岡の若かりしころの写真撮影だったと聞きましたが。

そうなんですよ。千葉さんと初めましてなのに、めちゃくちゃ仲のいい写真を撮るという…(笑)。結構くっついて撮りました。最初は表情も堅かったみたいですが、次第にいい雰囲気になってすごくいい写真ができました。この写真も後々キーポイントになるので、お見逃しなく。ちなみに初めてなのに意外と自然とできたのは千葉さんが構えないスタンスでいてくれたから。一緒の空間は悪い気がしなかったです。

――今回初共演となった千葉さんの印象を教えてください。

圧倒的な癒やしの力を持っていますよね。千葉さんがいないところで千葉さんの話をするとき、最初に思い浮かぶのが笑顔なんですよ。これってすごく強いなって。笑顔が印象的というのもありますが、好印象だからこそ笑顔。それは現場をご一緒しても変わらなかったです。さすがです。

――笹岡は美乃里の会社の社長ということもあり白石麻衣さんとの共演シーンも多かったですが、白石さんの印象を教えてください。

プロ意識の高さを感じました。最初は緊張されているのかな?と思うところもあったのですが、カメラが回るとそんなことを微塵も感じさせず。どんなオーダーがきても真っすぐな声で「はい」と返事をする姿と、負けない目力が印象的でした。さすがだなと思いました。

■ すごく居心地がよかったです

――千葉さんが座長の現場はいかがでした?

“作品はみんなで作っていくモノ”という心構えで現場にいたと千葉さんがおっしゃっていましたが、本当にその通りで。全員が意見を言える温かな現場でした。そして僕みたいに数日しか撮影日がない人にも、いやすい環境を考えてくださって。すごく居心地がよかったです。あと特に感じたのは、千葉さんと中田監督の相性の良さですね。監督はすごく肩の力を抜いてくださるタイプの方なんですが、そこも千葉さんと似ていて。僕も正直初日はめちゃくちゃ緊張したんですが、監督を見るとすっと和らいでくるんですよ。なんか魔法にかかったみたいでした。

――監督のここがすごいと感じたところを教えてください?

「よーい、スタート」と言う前後の切り替えです。カメラが回る前までは、何なら低姿勢過ぎるんじゃないかなというくらいの、腰の低い感じでお話しされる方で…。ただ、カメラが回ったら全く別人。いつもハチマキを巻いているんですが、スタートの掛け声と共にきゅっと巻き直して…。あれが監督のスイッチだと思います。ただ千葉さん曰く、監督の額にはハチマキの跡がついているらしいので、力の加減は覚えてもらいたいですね(笑)。

――緩急がある楽しい現場だったようですが、印象に残ったことはありますか?

たくさんありますが、特に印象的だったのはお弁当の時間。キャストをはじめスタッフさん皆さんが笑顔なんですよ。ギスギスなんて全くしていない。それはすごくいい環境で物作りができている証みたいな食事タイムでした。これってやはり主演と監督の力だと思います。そうやって作られた作品は間違いなく面白い。ぜひ皆さん、犯人が誰なのか怪しみながら楽しんでいただけたらと思います。(ザテレビジョン・取材・文=玉置晴子)

映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」で、新キャラクターの笹岡を演じている鈴木拡樹