新しい街、新しい家に引っ越したとき、新生活を始める前にやっておかなければならないことがいくつかあります。

転居にともなう住所変更など一般的な手続き以外で、快適な新生活を始めるために「やっておくべき7つのこと」を宅地建物取引士の高幡和也さんに挙げてもらいました。

ゴミの分別、挨拶、避難路…。新生活に向けて確認すべきこと

新生活を始める前にやるべきこと

ゴミの出し方を確認しないとご近所トラブルのもとに!

ゴミ出し

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ゴミの出し方は分別方法、種類別に出せる曜日など、各自治体ごとにさまざまなルールが設けられています。これまで住んでいた地域とはまったく違うルールが定められている場合もありますので、転居先の自治体にゴミ出しのルールをしっかり確認してからゴミを出すようにしましょう。
ゴミの出し方を間違えると、ご近所トラブルに発展する場合もありますので、引っ越しが終わったらまずは「ゴミ出しルール」をチェックです。

新居の諸設備を点検

水漏れ点検

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住まいの諸設備も入居時にすぐ点検しておきましょう。

各室のドアの開閉、水回りのチェック(水漏れやつまり等)、エアコンの動作確認などを行います。諸設備に不具合等を発見したら、賃貸の場合は大家さんか管理会社へ、分譲住宅や注文住宅の場合は分譲業者・施工業者へ連絡して不具合等の内容を伝えます。早めに修理・修繕の手配をしておきましょう。

集合住宅の場合は建物内の避難路の確認を

火事や地震などの災害が起こったとき、大事なのは避難路の確保です。新しい住まいがアパートやマンションなどの集合住宅の場合は、万が一に備えて建物内の避難路を確認しておきましょう。避難路に障害物(家財、ゴミなど)がないかどうかも要チェックです。

引っ越しのご挨拶はトラブル回避に効果的

挨拶

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ご近所への引っ越し挨拶はマナーとしてだけではなく、近隣にどんな方が住んでいるのかを確認する機会にもなります。また、新居がマンションなどの集合住宅の場合、引っ越しのご挨拶をすることで後々の騒音などのトラブルを最小限に抑える効果も期待できます。

ただし女性の一人暮らしなどの場合は、引っ越し挨拶に行かないことが防犯上有効なケースもあります。その集合住宅がファミリー向けなのか、単身者向けなのか等によって引っ越し挨拶の必要性を判断しましょう。

新生活を始めたら早めにやっておくべきこと

指定緊急避難場所と指定避難所の場所確認はマスト!

ハザードマップ

EKAKI / PIXTA(ピクスタ)

新しい街へ転居した場合、万一の災害に備え、その地域の指定緊急避難場所や指定避難所の位置を各自治体窓口や国土交通省国土地理院ホームページなどで事前に調べておきましょう。

内閣府の防災白書によると指定緊急避難場所とは、「津波、洪水等による危険が切迫した状況において、住民等の生命の安全の確保を目的として住民等が緊急に避難する施設又は場所を位置付けるもの」としています。
また、指定避難所とは、「避難した住民等を災害の危険性がなくなるまで必要な期間滞在させ、または災害により家に戻れなくなった住民等を一時的に滞在させることを目的とした施設」としています。

緊急指定避難場所、指定避難所はそれぞれその目的が異なりますのでご注意を。

防犯、防災のために駅や学校までの道のりをしっかりチェック

通学

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毎日通う駅や学校までの道のりはできるだけ「安全な道」を選びたいものです。新生活を始めるにあたって、防犯や防災の観点からもその道のりについてはあらかじめ下見をしたり、実際に歩いてみることをお勧めします。

犬を飼っている人はお忘れなく! 「犬も引っ越し手続き」が必要

犬

YAMATO / PIXTA(ピクスタ)

犬の飼い主が住所を変更した場合は、登録住所の変更手続きが必要です。手続をする窓口は転入する市区町村で異なりますので、転入先の役所にお問い合わせ下さい。

新生活を始める前後にはやらなければならないことがたくさんあります。やるべきことそれぞれに「優先順位」をつけて対処し、新しい街での新生活をより良いものにしていきましょう。

【参考】
国土地理院 「指定緊急避難場所データ
内閣府 「令和元年度 防災白書
※ (公社)全日本不動産協会 「入居後1週間以内にやっておきたいこと
※ 電子政府の総合窓口e-GOV 「狂犬病予防法施行規則

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