バイエルン・ミュンヘン監督のニコ・コバチ氏が、昨年11月の解任以来、初めて公の場に姿を現し、バイエルンでの経験と今後の自身のキャリアについて語った。ドイツ『ビルト』が24日伝えている。

ニコ・コバチ氏は、2018年7月にバイエルン指揮官に就任。1年目からリーグとカップの2冠を達成し、史上初の選手と監督両方での2冠を達成。しかし、2年目の今シーズンは序盤から苦しむと、11月に双方合意の下で契約を解除していた。

オーストリアのテレビ番組にゲスト解説者として登場したニコ・コバチ氏。これが昨年11月のバイエルン指揮官退任以来、初めてメディアの前に姿を現すことに。番組内で、バイエルンでの経験について振り返り、次のようにコメントした。

「(バイエルンでの経験は)とてもポジティブに振り返ることができる。私は(監督として)3年半ブンデスリーガにいたが、その時間を経てより良い監督になったと言える。バイエルンにいた時間は、学びと成功の多いものになった」

「私は感謝している。なぜなら誰もがバイエルンに行ってみたいと思うが、限られたものしかそれ実現できない。もちろん厳しい時間でもあったが、この経験を通して学んだものを(今後に)活かしていけるだろう」

バイエルンの監督交代後、チーム状況が好転したという意見が多く出ていることについてもコメント。「フットボールは多くの感情が伴うものだ。多くの人が色々なことを言うが、全て真に受けるべきではない。私は前しか見据えていないし、そうすることが良い事だと思う」と過去にとらわれ過ぎないようにしているようだ。

監督解任後、フリーとなったニコ・コバチ氏は、現在の生活についても言及。ゆったりと、リラックスした楽しい時間を過ごしているようだ。

「時間がたくさんあるね。2週間程スキーを楽しむことができた、こんな事ができたのは13年ぶりだよ。そういった自由な時間を楽しんでいるし、旅行もたくさんしている。私はアメリカンフットボールの大ファンでもあるんだ。マイアミでのスーパーカップボウルを観に行くこともできたよ」

しかし、今後については「気持ちが再び引き締まっている」と話し、今夏からの監督業の復帰を目標に準備を進めているとコメント。新たな挑戦にもオープンな姿勢であると語った。

「この夏に何かができると考えているし、その為の準備をしているよ」

バイエルンより大きなクラブはそうないけど、(クラブの大小は)気にしない。そのクラブにコミットできると感じたら仕事を受けるだろう」

イングランドスペインなど、たくさんの優れたリーグがあるし、ブンデスリーガでの仕事はいつだって興味があるよ」

西ベルリン出身のニコ・コバチ氏は守備的MFとして現役時代は、ヘルタ・ベルリンバイエルンなどで活躍。代表ではクロアチア代表としてプレーし、2002年と2006年の2度のワールドカップに出場。引退後は指導者に転向し、クロアチア代表やフランクフルトで指揮を執った後、2018年からはバイエルンの監督に就任していた。

サムネイル画像