アメリカの『フリードキン・グループ』によるローマ買収が今週後半にも実現する見込みだ。イタリア『La Repubblica』が報じている。

ローマでは数カ月前から、アメリカにおける『トヨタ自動車』のメジャーディーラーの1つ、『Gulf States Toyota Distributors』のチェアマンを務めるダン・フリードキン氏による買収の動きが伝えられてきた。

昨年末には公式な合意には至っていないものの、『フリードキン・グループ』とクラブ売却に向けた交渉が行われていることをローマサイドが公に認めていた。

そして、『La Repubblica』が伝えるところによれば、ジェームズ・パロッタ会長と『フリードキン・グループ』は、アメリカのヒューストンで27日か28日にクラブ所有権の受け渡しに向けた書類手続きを開始するという。

また、両者はすでにクラブ所有権の引き渡しで完全に合意に至っており、この書類手続きはあくまで形式的なものだという。

なお、買収に投じられる金額は7億8000万ユーロ(約936億円)となり、さらに資本増強に1億3000万ユーロ(約156億円)、バランスシートに1億1000万ユーロ(約132億円)が投じられる見込みで、『フリードキン・グループ』がローマ買収に費やした金額は10億ユーロ(約1200億円)前後になるようだ。

2011年にアメリカ系投資グループによって買収されたローマは、2012年8月にパロッタ氏が会長職に就任。この間に財政状況を好転させ、2017-18シーズンにはチャンピオンズリーグ(CL)でベスト4進出の快挙も成し遂げた。

その一方で、遅々として進まぬ新スタジアム建設、フランチェスコ・トッティ、ダニエレ・デ・ロッシと2人のバンディエラの退団というネガティブな話題も目立ち、近年ほとんどローマを訪問しないパロッタ会長への不満が高まっていた。

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