映画「ステップ」(4月3日[金]公開)で主演の山田孝之をはじめ、國村隼、余貴美子、広末涼子、伊藤沙莉川栄李奈といった実力派俳優が集まる中、大人たちに負けるとも劣らない演技で存在感を放つ子役・白鳥玉季に注目が集まっている。

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■ 今後の活躍が期待されている子役の1人

白鳥は、1歳で芸能界入りし、2016年に連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK総合ほか)にて坂口健太郎の娘役でドラマデビュー。純粋無垢なおかっぱ少女をかわいらしく演じ、お茶の間で人気に。

その後、ドラマ「凪のお暇」(2019年、TBS系)では、主人公・凪(黒木華)の隣に住む小学5年生の少女・白石うらら役に抜てき。「子役の子、うららちゃんそのものすぎる」「ほんとに子どもか疑うレベルで演技がうまい」と、原作ファンも納得する自然な演技が一躍話題になった。

放送中のドラマ「テセウスの船」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)では、主人公・心(竹内涼真)の姉・鈴(貫地谷しほり)の子ども時代役として、物語の鍵となる重要なキャラクターを熱演。今後の活躍が期待されている子役の1人だ。

山田孝之と渡り合う高い演技力

「ステップ」で白鳥が演じているのは、健一(山田)の娘・美紀の6~8歳の3年間。父親と歩くのを恥ずかしがったり、妙に大人びた発言をしたりと、小学生になり成長期を迎えた美紀を演じている。

同級生と年相応にはしゃぐ一方で、物心がつく前に亡くなり、写真でしか知らない母親に思いをはせるなど、複雑な美紀の心情を大人顔負けの演技でリアルに表現し、山田とは本物の親子さながらの掛け合いを披露。10歳になったばかりの白鳥が、演技派にして個性派の山田とも渡り合える演技力の高さを見せている。

劇中で描かれる3つの時代の美紀役(2歳、6~8 歳、9~12歳)は、年齢に合わせたオーディションで決定。大人の役者に混ざってもしっかりとした演技ができるだけでなく、父親役の山田と1対1で対峙(たいじ)しても負けないことが決め手となり、白鳥が6~8歳時代の美紀役を勝ち取った。

監督を務めた飯塚健も、撮影現場では白鳥を1人の“役者”として扱い、他の俳優陣と同じように演技指導を施したという。

「玉季は、クラスメートが家族のエピソードを語るシーンで、最初は一緒になってケラケラ笑っていたけれど、美紀はそんな笑い方しないんじゃないかと言ったら、そこから自分で考えて本番では芝居を変えてきた」と、白鳥が美紀という役柄に真剣に向き合っていたと話す。

同世代の子役とは一線を画す高い演技力を持つ奇跡の子役・白鳥と、“等身大の父親”を演じる山田のほほ笑ましい親子の姿に大きな反響が上がりそうだ。

■ 映画「ステップ」あらすじ

健一はカレンダーに“再出発”と書き込んだ。始まったのは、2歳半になる娘・美紀の子育てと仕事の両立の生活だ。

結婚3年目、30歳という若さで突然妻を亡くした健一は、トップセールスマンのプライドも捨て、時短勤務が許される部署へ異動。何もかも予定外の、うまくいかないことだらけの毎日が始まった。

そんな姿を見て、義理の父母が娘を引き取ろうかと提案してくれたが、男手一つで育てることを決める。妻と夢見た幸せな家庭を、きっと天国から見ていてくれる妻と一緒に作っていきたいと心に誓い、前に進み始めるのだ。

美紀の保育園から小学校卒業までの10年間。さまざまな壁にぶつかりながらも、前を向いてゆっくりと<家族>への階段を上る。泣いて笑って、少しずつ前へ。(ザテレビジョン

映画「ステップ」で注目の子役・白鳥玉季が存在感を放っている