新型コロナウイルスの感染拡大で、中国では1月27日から海外団体旅行を禁止しており、これまで多くの中国人観光客が訪れていた日本の観光地も大きな打撃を受けている。日本旅行業協会によると、中国からの訪日旅行客のキャンセルが3月末までで40万人に上るという。そのため、日本の観光地の様子も以前とは様変わりしたようだ。

 中国メディアの今日頭条は、中国人観光客がほとんどいなくなった日本の観光地の様子について紹介する記事を掲載した。どこも中国人に人気の観光スポットだが、今では人が少なく閑散となって「本来の姿」を取り戻しているという。

 例えば、京都の古い街並みや大阪の道頓堀、東京の浅草などの写真を紹介。どの写真を見ても人が非常に少ないのが見て取れる。また、金閣寺伏見稲荷神社、八坂神社なども参拝客が大幅に減少していて、テーマパークも人が少なくなり、がらんとしていると伝えた。そして、以前はあちこちの店で中国人観光客に中国語で歓迎する声が聞こえたのに、今はすっかり聞かれなくなったとしている。

 最後に記事は、新型コロナウイルスの問題が発生したことで、「人類社会と自然界が一連の変化を経験した」と分析。人と人との絆や、人と自然界との一体性を感じることができたと感想を述べている。そして、新型コロナウイルスが収束したら、再び生活を楽しむと同時に、得た教訓を忘れず、同じ過ちを犯さないようにすべきであると結んだ。

 これまで、訪日中国人数は上昇し続けてきたため、今回の新型コロナウイルスは多くの観光地にとって打撃となっているのは間違いない。静かな観光地も良いものだが、経済への影響を考えると早く以前のような賑わいを取り戻してほしいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

新型コロナで中国人観光客が激減、日本の観光地が「本来の姿」を取り戻した=中国