新型コロナウイルスの国内感染者数は、23日午後9時20分時点で838人となり、その数は増加の一途をたどっている。日本でも感染拡大が止まらず流行が危惧される状況になったが、中国メディアの今日頭条は、日本での感染状況について紹介する記事を掲載した。

 記事は、東京都内の個人タクシー組合支部が屋形船で開いた新年会で、新型コロナウイルスの集団感染が起きた例について紹介。ここで感染した運転手の1人の義理の母親も感染し、その後亡くなったことを伝えている。

 また、大手企業の関係者も感染したことを記事は紹介。発症後も千葉県から都内まで電車出勤していたため、東京都内で大量の感染者が出るのではないかとの予測もあると指摘している。ほかにも、今月1日にダイヤモンド・プリンセス号から下船した乗客を乗せた沖縄のタクシー運転手が感染したことも紹介。これは沖縄で初の感染者であると伝えた。

 こうしたなか、日本の大企業の中には対策に乗り出したところもあると記事は紹介。100人以上の会議やイベントなどを中止したり、大規模なテレワークを導入した企業が多いと伝えた。しかし、夏の東京オリンピックパラリンピックは予定通り開催し、中止や延期の予定はないとも伝えた。

 日本の新型コロナウイルス対策については、日本政府の対応が後手に回っているなどの批判の声が多く出ている。夏のオリンピックを予定通り開催するためにも、遅くならないうちに徹底的な対策が必要になるのではないだろうか。

 この点で中国は、遅きに失した感は否めないとはいえ、発生地の武漢市や湖北省を封鎖し、全国で国民の外出を控えさせ、公共の場所でのマスク着用を徹底し、旧正月休みを伸ばして企業活動の再開を遅らせるなどの対策を次々と実行し、少なからぬ都市でその効果が表れている。同じことができるとは限らないが、思い切った対策という点では日本も中国から学べることもあるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

新型コロナの感染拡大が止まらない日本、批判の声が多く=中国メディア