日本の会社は昇進が遅い?

パーソル総合研究所は2月26日「日本で働く外国人の意識」に関する調査結果を発表した。調査は昨年10~11月にネット上で実施し、日本で正社員やパート・アルバイトとして働く外国籍の就業者1000人から回答を得た。

職場に対する不満を聞いたところ、1位は「昇進・昇格が遅い」(28.6%)だった。以降は「給料が上がらない」(28.2%)、「給料が安い」(25.6%)、「明確なキャリアパスがない」(23.8%)、「無駄な会議が多い」(20.8%)、「残業が多い」(19%)と続いた。

日本人上司に対する不満「変化を嫌がる傾向」「意見を受け入れてくれない」


入社後のギャップについては「住宅や生活全般に関するサポート体制」(18.5%)が最多。次いで「昇進・昇格のスピード」(16.8%)、「言語に関するサポート体制」(12.8%)、「仕事で与えられる裁量の程度」(12%)、「働きやすさ」(11.6%)、「仕事のやりがい」(10.6%)と続いた。

仕事選びで最も重要視するのは、「収入」(27.8%)。次いで「ワークライフバランス」(23.8%)、「やりたい仕事かどうか」(17.8%)、「様々なスキルが身につくこと」(16%)、「やりがい」(15.4%)と続いた。

一方、日本人上司のマネジメントに対する不満を聞くと、1位は「変化を嫌がる傾向にある」(30.8%)だった。次いで「仕事の範囲が明確でない」「意見を受け入れてくれない」(各25.8%)、「公平に評価されない」(23.2%)、「成果を横取りする」(19%)という声もあった。

さらに、正社員として働く外国人のうち、3人に1人が「私は、孤立しているように思う」(32.6%)と回答。孤独感を低減させる効果が確認できた企業側の施策としては、歓迎会の開催、同僚とのコミュニケーション機会の付与、定期的な面談、母国語対応の指導者の配置などが挙げられた。