イングランドサッカー協会(FA)が、トッテナムに所属するイングランド代表MFデレ・アリを倫理規定違反で告発した。26日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が報じた。

 アリは今月8日、「Corona whattt、ボリュームを上げて聞いて」というタイトルの動画をスナップチャットに投稿。フェイスマスクをした自撮りをし、カメラを一般アジア人男性に向けた、という内容のものだった。さらに、消毒器の写真に「僕を捕まえるには、ウイルスはもっと速くならないとね」と付け加え投稿していた。この一連の投稿はすぐに削除され、アリは9日に中国のSNSプラットフォームWeiboを通じて謝罪していた。

 FAは公式声明を通じて、デレの投稿がソーシャルメディアへの利用方法を規定したFAのルールE3に抵触している可能性があることを指摘した。

トッテナムのMFの投稿は、『“侮辱”および/または“不適切”および/または“試合の信用失墜”』に関するFAのルールE3(1)に違反したと言われています」

「さらにこの投稿は、FAルールE3(2)で定義されている『明示または黙示を問わず、“人種”および/または“肌の色”および/または“民族的出身”および/または“国籍”への言及』が含まれていたため、『さらに重大な違反』に当たると主張されています」

「彼は2020年3月5日(木曜日)までに、(告発内容について)返答する必要があります」

 今季前半には、マンチェスター・Cに所属するポルトガル代表MFベルナルド・シルヴァが同様のケースでFAの処分対象に。同選手は昨年11月、自身のSNSに同僚のフランス代表DFバンジャマン・メンディの幼少期の写真と、菓子ブランド「コンギトス」のチョコレート色のキャラクター画像を並べて投稿したことで、1試合の出場停止と罰金5万ポンド(約700万円)の処分を言い渡された。

新型コロナに言及したSNS投稿で物議を醸したデレ [写真]=Getty Images