いまやすっかりアニメ声優ファンの間に定着したライブイベントだが、ここ最近、ファンマナー低下による問題が噴出している。

 その最たるものが、東京シネマサンシャイン池袋にて6月22日に開催された、テレビアニメ超次元ゲイム ネプテューヌ』の先行上映イベントで起きた乱入事件だ。同イベント開催中、突如ステージナイフを持った男が乱入、その後、現行犯逮捕された。来場者のTwitterから、男がイベントに出演していた声優田中理恵を名ししていたことなどが明らかとなっている。

 田中理恵といえば、昨年、人気声優山寺宏一と入籍した人気女性声優。本業以外にも、歌手活動や水着グラビアを披露するなど、多岐にわたる活動でアニメファンにはよく知られる存在だ。

 普段は明るく親しみやすい性格の彼女だが、ステージから避難する際に転倒し、膝を打撲。また、精的なショックを受けたことが所属事務所リトリートから発表され、イベント前まで頻繁に更新されていた公式Twitterも休止することになった。

 今回の件に関して、アニメイベント運営関係者は「犯人は、以前からマークされていた田中さんストーカーではないか」とる。

「以前から田中さんには、執拗なストーカー行為を行うファンがいることは関係者の間では知られていました。警備のを盗んで控え室にび込んだことも、一度ではありません。犯人の顔も事務所には割れていたので、今までは入り口の段階で入場を拒否するなどして対応していたのですが……」(同)

 イベントの規模の大きさに例して、犯人が会場に潜り込む隙が大きくなってしまったということか。ともあれ、一日もい現場復帰を願いたいところだ。

 一方、同日、東京Zepp DiverCity Tokyoにて開催されたアニソンライブイベントJAM2013」会場でも、ファン同士による乱闘騒ぎが起きていた。

アイドルマスター シンデレラガールズ」「μ's」「藍井エイル」など人気女性アニソンシンガー声優ユニットが競演する同イベント会場の最前列に、数名の集団が取り、ほかの観客の鑑賞を阻したのみならず、最前列に近づく自分たち以外の観客を引き剥がす、暴行を加えるなどの迷惑行為を繰り返し、三森すずこ出演時にはついに流血騒ぎまで発生。イベント後、これらの暴力行為に対して、出演者もTwitter上で暗に批判を口にしていたことから、ステージ上からもその混乱具合が確認できていたと思われる。

「あちこちのアニメイベントに出没し暴れ回る、いわゆる『悪質なイベンター』集団は、実際に問題になっています。彼らはライブイベントを楽しむというよりも、『立ちたい』『暴れたい』という的でイベントに来ています。ここ最近、イベンターたちの藉ぶりはますますひどくなってきており、イベントの進行を邪魔するようなコールかけ、イベンター同士で肩してステージ上に上がろうとしたり……。特に分別がつかない若いファンが集まるイベントは、動物園みたいなノリですよ」(レーベルスタッフ

 ここでいう「イベンター」とは、本来の「イベント催する人」という意味ではなく、「アニメ声優イベントに頻繁に行く人」という意味の、オタクで使用されるスラングである。その中でも、先述のように迷惑行為を行うイベンターたちが「悪質なイベンター」である。

 そういった「悪質なイベンター」たちの行動により、タレントにも被害が及びかねない事態も増えてきたことから、客席の最前列を使えないようにしてステージと客席の距離ける対応をしたイベントもあったそうだが、もっとステージの近くで応援したいという一般来場者から批判を受けてしまったなど、笑えないエピソードもあるそうだ。

 このように、これまでは来場者の善意と彼らへの信頼を元にイベント運営してきたアニメ声優業界だが、今後は強硬な対応を取らざるを得なくなるのは必至だろう。速、6月30日に開催される『変態王子と笑わない猫。イベントでは、身分の提示と手荷物チェックの実施が発表され、今後もこの流れは続くと思われる。

 ファンとの距離感の近さが魅の一つだったが、ファン人口拡大と質の低下に応じて、業界側のスタンスも再検討すべき時期にきているのかもしれない。
(文=崎珠

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