職場のいじめ……なんとも昼ドラチックな響きです。

正直、仕事場において「いじめ」という低俗な事柄があることは想像もしたくないですが、言葉を「パワハラ」に変えれば一気にそこらじゅうにある話しになります。

■「職場いじめハラスメント」である

厚生労働省で「職場のパワーハラスメントの6類型」として規定されているものの中には、いわゆる「いじめ」行為として想像されるような、無視や仲間外れといった文言も含まれます。

(1)身体的な攻撃:暴行・傷害
(2)精神的な攻撃:脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
(3)人間関係からの切り離し:隔離・仲間外し・無視
(4)過大な要求:業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
(5)過小な要求:業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
(6)個の侵害:私的なことに過度に立ち入ること

「職場のいじめ」とは、ほぼパワハラ行為といえるでしょう。

職場いじめでよくある3つのケース

職場での「いじめ」でありがちな3つのケースをご紹介します。

◇1.人格否定を伴う強い否定の言葉

「仕事ができないなんて、ここにいる意味がない」
「こんなに無能なんて存在する価値があるのか」

仕事の能力に対する過度な否定、かつ人格否定を伴うものが代表的です。

たとえ、本当に仕事ができない場合でも、面と向かって「お前は無能だ」という言葉を投げつけるのは「いじめ」に等しい陰惨な行為といえます。

◇2.無視や意図的なメンバー外し

職場におけるいじめで最もメジャーかもしれないのが「無視」や「仲間外れ」といった行動です。声をかけられたり挨拶されても無視をしたり、意図的に会議召集のメンバーから外したりなどが代表的な行為です。

周囲の嫌がらせによって仕事のミスが続いてしまい、いじめているメンバー以外からの見え方も悪くなってしまうなど、非常にストレスフルないじめです。

◇3.プライベートの過度な詮索

「恋人はいるのか」「どんな人が好きなのか」「結婚相手はどの程度の年収なのか」など、過度にプライベートのことを詮索するのもいじめのひとつといえます。

セクハラいじめとして使われることで表面化します。

■職場いじめの対象になりやすい人の特徴

いじめは何があってもダメ!」というのは大前提ですが、世の中には「いじめられやすい人とそうでない人」というのは存在します。

正直、なりたくはない「職場いじめの対象になりやすい人」とはどんな特徴があるのでしょうか?

◇1.大人しくて、自己主張をあまりしない人

残念ながら、世の中には「反論をしてこない=サンドバック扱いしてもいい」と考える人がいます。

そのため、自己主張をしないタイプの人は、「何をしても反論してこない」といじめの標的にされてしまいがちです。

◇2.争いを避けるためならば、自分が我慢すればいいと思っている人

「反撃・反論するか」はターゲットになるかならないかの、ひとつの大きな指標です。

「自分が我慢すれば」と自分の不快感よりも、その場を納めることを優先する人も標的になりがちです。

◇3.過度に人の顔色を伺う人

自分の意思で物事を決めずに、常に相手に依存し、意思決定を投げかけてくる人も「うっとおしい」という感情からいじめターゲットになりがちです。

本人としては気を使っているつもりなのに、それによって相手がイラつくという悪循環が発生します。

■職場いじめを解決する方法

では、最後に職場のいじめを解決する方法について考えてみましょう。自分ひとりで抱えすぎてしまうと、メンタルをやられかねません。しっかり解決させましょう。

◇ひとりでもできる解決法

☆1.エビデンス集めと記録

いじめの事実や証拠になるものを集める、いじめの事実を詳細に日記に記録する……など、いざという時のための証拠集めを粛々とすることです。

自分だけで実施することができる上に、法的根拠をそろえることができるため、ほかの手段に出る場合にも有効です。

☆2.人事窓口への相談

パワハラセクハラなどの相談窓口を会社側でも用意している場合があります。

会社によっては、窓口への相談がより悪い事態を引き起こすことがあるため慎重になる必要はありますが、専門の機関を活用することで、自分ひとりでも解決に向けて行動はできます。

☆3.転職して離れる

自分ひとりでできて最も効果があるのが転職です。嫌いな人やいじめる人がいる職場と物理的におさらばしましょう。

自分ひとりでできる中で、前向きかつ100%効果的に「いじめる人間と離れることができる」という点では最も効率的な方法といえます。

◇職場の人に協力してもらう解決法

ベーシックな形としては、上司へのエスカレーションがあります。

自分ひとりで解決が難しく、かつ「いじめ」という職場で発生する不協和音で業務的にも影響が出ている状況ですから、上司に訴えるのは自然なことです。

できるだけ、事実ベースで語り、時系列で起こったことやエビデンスをそろえて望むのがいいでしょう。「つらい」という自分の気持ちを訴える場になってしまうと、「もう少し頑張って」などと根本的な解決にならない、気持ちのケアに終始する可能性があるのでご注意を。

また、上司が適切に対応してくれない場合は、労働組合や労働基準監督署、法テラスなど専門機関でどう対処するべきかの知見を深め、会社に対する適切な措置を求めていく必要があります。

いじめではなくハラスメントである意識を持って

「職場のいじめ」というと、双方に原因があるように聞こえ、かつ問題が矮小化されがちです。しかし、いじめとして挙げられる行動は、冒頭でも触れたようにれっきとした「ハラスメント」です。

学校でのいじめと同じく、職場のいじめも「いじめられるほうにも原因がある」などと考えずに、「いじめ」という言葉に逃げ込んだ嫌がらせであるということをまず認めましょう。

その上で、自分にとって職場がどうなることが好ましいのか、もしくは離れる先があれば離れたいのか、その手段があるのかなどを多角的に探りましょう。

ぱぴこ

※画像はイメージです

「職場いじめ」というパワハラ撲滅法