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若い世代に人気のショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」に投稿されて拡散中の「頭蓋骨破壊チャレンジ(Skull Breaker Challenge)」で、怪我人が続出している。名前からしてゾッとするようなチャレンジだが、実際に死亡者が出ていると報道しているメディアもあり、医療関係者は「非常に危険。絶対に真似しないで」と訴えている。

「頭蓋骨破壊(スカルブレイカー)チャレンジ」とは、3人で立ち、真ん中の1人がジャンプしている最中に両脇の2人が後ろから脚をひっかけるというもので、不意打ちを食らった真ん中の1人はバランスを崩して転倒するケースがほとんどだ。

もともとは注目を集めるためにTikTokに投稿されたものだが、YouTubeなどでも拡散。怪我をした子供の親がメディアに登場し「一歩間違えば死んでいた。危険なチャレンジは今すぐ止めて」と訴える事態になっている。

息子が被害者になった米アリゾナ州ツーソンに住むバレリー・ホドソンさんは、Facebookに息子の痛々しい姿を投稿しこう明かした。

「この質の悪いいたずらを皆さんに知ってもらう必要性を感じ、考えた末に投稿を決めました。今月5日、息子は2人の友達にジャンプ大会をしようと誘われました。そして息子が飛んだ時、2人は息子(の脚)を思いきり強くキックしたのです。息子は脚が前に出て頭と背中を強く打ち、意識が朦朧とする中で立ち上がろうとしました。そして前のめりになって顔を強く打ち、アスファルトの上に倒れ込んでしまったのです。すぐに学校の監視員が駆けつけましたが、2人はその間も息子のそばでクスクス笑っていたそうです。」

「息子は病院に搬送されましたが、頭に怪我をしただけでなく顔を縫い、口の中を切って2本の前歯はグラグラで経過観察が必要です…。人気を得るための動画が流行っているようですが、息子はこのいたずらのことは全く知らなかったのです。」

このほかにも、アメリカでは「アラバマ州ドーサン在住の母です。息子はチャレンジで手首を骨折して手術が必要です。親は子供にこれがどんなに危険な行為かしっかりと教えるべきです」「娘はペンシルベニア州ピッツバーグの公立小学校の6年生です。学校で被害に遭いました。足をキックされて頭を強く打ち、身体がしびれて何も感じなくなりました。病院ではポニーテールで命を救われたと医師に言われました。死んでいたかもしれないし、一生車椅子ということもあり得たのです。あの学校には2度と戻らないでしょう」「フロリダ州デイトナビーチの母親です。高校生の娘が被害者です。2人の男子高校生を相手に訴えを起こす予定です」といったニュースが伝えられている。

なおオハイオ州立大学ウェクスナーメディカルセンターの内科及び小児科医のネイサン・リチャーズ氏は、このチャレンジについて「頭蓋骨や首の骨折だけでなく、脳内出血、麻痺、血腫、打撲傷、意識消失、脳震とうのほか、長期にわたる合併症に苦しむことも考えられます。また最悪の場合は死に至ることもあるでしょう」と述べており、TikTokのスポークスマンは「ユーザーの安全を最優先し、コミュニティガイドラインに違反する危険な活動や、危険な行為をそそのかすような動画は削除します」と声明を出している。

画像は『CRUX 2020年2月18日公開 YouTube「#Skullbreakerchallenge: An Internet Challenge That Life Threatening」』のサムネイル、『Valerie Hodson 2020年2月8日付Facebook「I really contemplated posting this, but I feel there needs to be awareness of this malicious cruel viral prank.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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