“働かない中高年”がいるのはなぜ?

働かない中高年に対する憤りの声が相次いでいる。事務・管理職の30代男性キャリコネニュース読者からは、

「仕事をさせても問題ばかり起こし、パソコンを1日中パチパチ叩いているだけ。人件費がギリギリの我が社でお荷物以上にお荷物なので、早く辞めてほしい」

といった声が寄せられている。中には同じ中高年世代である管理・事務職の50代女性から見ても、

「たくさんいます。そういう中高年に限ってパワハラ・セクハラを平気でやる。間違えを指摘したら逆ギレ。そんな人と一緒に働けないので上司に実状メールをしました。翌月異動になり去って行きましたが、リストラできないのはおかしい!生産性のない中高年社員に周りは迷惑」

といった声も挙がっている。一方、中高年世代の50代男性は、

「私もその一人だと思われています。でも働かないのではなく"使い方が悪い"と思う。上司や取締役の方が"働かない高級中高年"で何の責任もとらないからです」

と主張する。昨今、「働かない中高年」が批判の対象にされがちだが、本人たちはどう思っているのか。中高年側の声を紹介する。(文:鹿賀大資)

「一人の人間として、生き方の問題として捉えなくては永遠に問題解決しない」

60代女性の捉え方は少し違う。女性曰く「"働かない中高年"への不満って、50年前でさえ若者から言われていたこと」だという。また「当時不満を訴えていた若者世代が、今の若者に疎まれている」と持論をくわえる。そうしたことを踏まえ、

「つまりは、年代の問題ではなく個人の問題。世代間の問題にすり替えるのではなく、一人の人間として、生き方の問題として捉えなくては永遠に問題は解決しないです。『日本人よ目を覚ませ』と思います」

と結論付けている。

「働かない中高年など存在しません。動けなければ勤まらない仕事です」

50代男性は「片寄った偏見かもしれませんが、古参の一定の人間が"働かない中高年"にあてはまります」という。さらに、「現実として古い=偉いという環境があります。その体質がまかり通っている限り、後継者は育ちにくいでしょう」と明かすも、

「いかなる企業でも世代交代は避けて通れません。自分だけが特別ではなく、先輩なら後輩のお手本にならなくてはと思うことが多数あります」

と綴る。

福祉・介護職の50代女性は「中高年の同僚が仕事してないとイライラする」という現。同時に「自分もそうならないよう気をつけているが、周りはどう思っているかわからない」という。そのため、

「わからない仕事は相手が若くても聞いている。迷惑をかけないように気をつけてはいる」

と綴っている。

ほかには、

「ビルの設備管理の現場作業員です。みんな還暦を過ぎても脚立に上がったりマンホールを開けたりして頑張っています。働かない中高年など存在しません。動けなければ勤まらない仕事です」(60代男性)
「うちにはいないが、働かないのは中高年だけではないでしょう?若い人でも、やる気ない人は多いですけど……」(50代女性、サービス・販売職)

といった声も寄せられた。

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