新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、FIFA会長が取材に応じる

 新型コロナウイルスは中国や日本、韓国といった東アジアにとどまらず、イタリアスペインなどヨーロッパ各国でも感染者が見つかるなどパンデミックが懸念されている。その中でFIFA国際サッカー連盟)のジャンニインファンティーノ会長が取材に応じ、3月の国際Aマッチウィークの開催について「現時点ではどんなことも排除しない」と、開催の取りやめ・延期も含めた処置を考慮していることを示唆した。英公共放送BBC」が伝えている。

「人々の健康は、どんな試合よりもはるかに重要なものだ」

 インファンティーノ会長はこのようにハッキリと明言している。またFiFPro(国際プロサッカー選手連盟)も「ハイリスクな環境でのプレーについて懸念している」と伝えている。JリーグKリーグ、中国超級リーグ、セリエでは試合延期、無観客試合の決断が下されているが、3月下旬の国際Aマッチウィークもその影響を受けそうだ。

「現時点ではどんな可能性も除外しない。だからこそ状況を見極めて、それ(新型コロナウイルス)が増加するのではなく減少することを祈らないといけない。現時点ではまだ増加しているようだが……。終息を迎えるまで無観客もしくは延期せざるを得ないのならば、それを決断しなければならない」

 今回の国際Aマッチウィーク、ヨーロッパでは6月に控える欧州選手権(EURO)予選(スコットランドイスラエルなど)、国際親善試合(イングランドイタリアデンマーク戦、ウェールズオーストリアとアメリカ戦)が控えている。またAFCアジアサッカー連盟)ではカタールワールドカップ(W杯)アジア2次予選が控えており、中国対モルディブはすでにタイ開催、無観客での試合開催予定となっている。

 日本の場合はW杯予選(ホームのミャンマー戦、アウェーモンゴル戦)と国内での東京五輪世代の親善試合2試合が予定されるなか、五輪代表の対戦相手として予定されている南アフリカが遠征を取りやめにする可能性が報じられてもいる。世界的な流行の気配があるなかで、サッカーのスケジュールも大きく変更される可能性がある。(Football ZONE web編集部)

国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長【写真:Getty Images】